混合比がコンクリートの性質を決定(フライアッシュ)
実は「高炉セメント」の特徴は、フライアッシュを混合した「フライアッシュセメント」についても当てはまる。
詳しくは触れないが、特徴を挙げると、
- 化学抵抗性向上
- 水和熱の低減
- 緩やかな水和反応
- 毛細管空隙が埋まり、緻密化(ポゾラン反応)
デメリットも、水酸化カルシウム<Ca(OH)2>の半減により中性化しやすい傾向となるのは同じ。
ここで、フライアッシュセメント特有の欠点をひとつ紹介しておく。
それは、「空気量の管理が難しい」ということだ。フライアッシュ中の未燃カーボンがAE剤の働きを阻害し、AE剤の添加量が通常よりも大幅に増えてしまうことを覚えていてほしい。
潜在水硬性とポゾラン反応
最後に強度増進に関する、「潜在水硬性」と「ポゾラン反応」について。
呼称は異なるが、それぞれのメカニズムはほぼ等しい。
高炉セメントのメカニズムは、普通セメントと水が反応して、水酸化カルシウムが生成される。
その水酸化カルシウムに高炉スラグが刺激されると、水に反応する。これが「潜在水硬性」。
フライアッシュセメントのメカニズムは、普通セメントと水が反応して、水酸化カルシウムが生成。その水酸化カルシウム自体とフライアッシュが反応する。これが「ポゾラン反応」。
どちらも初期強度は低いが、長期強度を増進させる反応である。ただし、繰り返しになるが、混合セメントはB種以上でないと効果は小さい。
シリカセメント(混合セメント)、「その他のセメント」(エコセメント、特殊セメント)については、細かく分析するまでもない。大事なところだけ丸暗記で対処できるだろう。文献などで特徴を確認しておいてほしい。
こうわかりやすく説明してもらえると、おもしろい。
受けようかな