現場監督は「なんか違うなあ」
——入社後は、現場監督見習い?
入社後、上司から「現場監督は、お金の出し入れなども管理するから面白いよ」と言われました。最初は、ぼくも「その通りだな」と思って、とりあえずは先輩に教わりながら、現場監督の仕事を覚える日々を送りました。
だけど、入社して1年ほど経った頃、パソコン操作などのデスクワークをするのが「なんか違うなあ」と思うようになりました。現場監督見習いとして1年経って、自分に任せられる仕事が増えてきたからです。
もともと外で働きたかったこともあり、だんだん苦痛になってきたんです。現場監督としての本格的な仕事、といっても測量とかですが、正直しんどかったです。
——結構早い判断だったね。
「現場監督として、現場を動かす」ことに、今でも憧れはあります。ただ、とにかく仕事の内容に馴染めなかったんです。
人と話すのは平気ですが、とにかくデスクワークがイヤでした。もともと勉強が好きじゃないので(笑)
4歳上の先輩が重機に乗って現場作業しているのを見て、「僕もああなりたい」と、むしろそっちに憧れるようになりました。
現場監督じゃ味わえない達成感
——自分から「作業員をしたい」と言ったの?
いえ。僕の仕事ぶりを見かねた上司から「ヤル気あるのか!」と言われました。僕は「現場作業員として動きたい。現場監督はムリです」と答えました。
それで作業員に変わったんです。それ以前から作業員の仕事はしていたので、それは変わらず。ただ、それ以降、現場監督の仕事にはノータッチになりました。
——現場監督と作業員は何が違う?
現場監督は指示を出すだけですが、作業員は実際に自分で体を動かして、モノをつくる仕事なので、やりがいを感じます。例えば、石積み一つとっても、自分で石を積んで、モノができあがると、「できた!」という達成感があります。
ある護岸工事で、2tのブロックを500個ぐらい積んだのですが、積み上がったのを見て、「僕がやったんだ」とスゴく達成感を感じました。
現場作業は「わかりやすい、実感が湧きやすい」のが楽しいです。これが現場監督だと「自分がやった」という達成感は味わえないと思っています。
作業員のほうが先輩作業員の人たちと一緒にモノをつくっていく感じがあって、仕事の環境も楽しいです。
まだ数か月ですが、とにかく現場の雰囲気が良いので、「作業員に変わって良かった」と心から思います。
こういう若い子ってよくいる気がする。
スポーツとかやってて体を動かすのが得意で、あんまり頭を使った作業が好きじゃないタイプ。
俺の身近にもいて、その子は鉄道の線路の現場監督してたけど、最終的に作業員になりたいって辞めてったなぁ。
単純に人には向き、不向きがあるって話だとは思うので、同じ会社内でローテできるならそれが良いのかなと。
外から眺めてる分には肉体労働のイメージが強かったけど、業界に入ってみると頭使う部分がめっちゃ多いことに気づく
知らずに入って馴染めないってのはよくありそう
外で働きたいだなんて、珍しいね
モチベーションも下がらず天職でしょう
私はインドア派なので図面書いてます
コレタイトルと内容が全然違いますよね、この若手さんは別に幻滅もしてなければ土木業を辞めてすらいないじゃないですか。
個人的には彼みたいなタイプはレアケースではないでしょうか、昨今の現場作業員の待遇の悪さは様々なところで問題視されてますし外国人留学生が失踪してるのが現実です、本来ならもっと切羽詰まった事情を抱えた若者もいるはずで、そちらこそ多数派ではないでしょうか。
今後、この彼が結婚や家庭を持つ将来を考えると壁にぶつかるのはむしろこれからで、今はその壁すら見えてない段階だと思います。
この子は土木で自分は建築だったけど、自分で”作った”という実感が沸かなくて辞めたな
この人がなりたかったのは「職人」ですね
自分もそれで監督から作業員専任になったし、自分でブロック積んで昼は飯食って昼寝して、ていう気ままに楽しく職人やってたけど、30超えてくると給料諸々考えると作業員(職人含む)と大きく変わってくることに気付いて、結局監督になったわ。「楽しさ」だけじゃ飯は食ってけないことに、この子は気付く日がくるんかな。
30手前で作業員から地場のSランに転職したけど、既に作業員に戻りたい・もしくはダンプドライバーに転職したい、て気持ちしかない。めちゃくちゃ気持ちが分かる。
現場監督は作業員が仕事してる時も休んでいる時にも仕事をし、自分はいかなる理由でも休まれない。
作業員の過失でケガや事故があっても自分が責任を負い前科まで付くリスクの高い職種。それを緩和しない限り若手なんて続かない。
景気の良かった古き良き時代をそのまま現代に当てはめても無理が有る。書類作成、現場、測量、工程、下請、予算管理を複数でやってた時代にそれらを1人に近いカタチでやるなんてのも無理が有る。良いものを低予算で安全に早く造るとどこかを犠牲する必要がある。突き詰めると現場監督は安全である必要がなくなってしまう悲惨な職種である。誰が悪いんだろ?つまりは業界そのものと発注者。
反論ある人は?