道を斜めに造り、バックホウの傾きを利用して進む
バックホウが進む道をあえて斜めに造る方法もある。
トラフィカビリティの低い法肩側は、重機の荷重で崩れてしまう可能性が高い。そのため、崩れそうな法尻側を高くなるように道を作り、法肩側にバックホウを傾けながら走行していく。
こうすることで、法尻側にはバックホウの荷重があまり掛からないので、普通に走行すると崩れてしまうトラフィカビリティの低い道でも進んでいくことが出来る。
しかし、この方法は非常に難易度が高い。
道を斜めに施工することはもちろん、バックホウがひっくり返らない絶妙な勾配を作りださなければならないからだ。勾配がキツすぎると、機械はもちろんひっくり返ってしまう。
なにより、崩れそうな道を進んでいく度胸も必要だ。
私の知る限り、この方法で走行できるオペは一人しか見たことがない。
ただ、これが出来るオペは災害の復興現場にとって重宝されることは間違いない。
トラフィカビリティを確保できない現場での施工は、常に死と隣り合わせの世界だ。
しかし、誰かが行わなければ、工事を進まず、災害復興も進まない。
こういった素晴らしい職人のワザに、一般の方々にも、もっと注目していただきたいものだ。
わかる気がする。?