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カネも体力もキツい。大手ゼネコンの協賛金を断って「建設職人甲子園」を開催し続けるワケ

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公開日:2019.06.07
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「〇〇建設Presents 建設職人甲子園」にはしたくない

――「建設職人甲子園」の活動はボランティアですが、正直運営はキツい?

鈴木理事長 今日は三人とも”完徹”だからキツいね(笑)。

中山専務理事 昨日から一睡もしてないね(笑)。

――本業と並行するのは大変?

松尾事務局長 そうですね。本業もやりながら、「建設職人甲子園」の活動をするのは体力的にもキツいですよ。

ただ、鈴木理事長が掲げた目標に「参加企業の全社黒字化」というものがあるんです。「建設職人甲子園」での活動に傾倒し、本業の経営が悪化するのは本末転倒で、一番やってはいけないことです。

なので、本業と「建設職人甲子園」の両立は、会員全員が意識しています。

鈴木理事長 少なくとも、私たち理事会社は1円でもいいから意地でも黒字にしようという話はしていますね。

――資金面での苦労は?

鈴木理事長 今日の「第4回 建設職人甲子園 全国決勝大会」の予算は1,000万円です。今年は宇都宮開催でしたが、都心部だと会場費だけでかなり掛かるので…正直大変です。

松尾事務局長 運営資金については、今は「見返りがなくても応援したい」と言ってくださったスポンサーにサポートいただいています。数にすると40社弱ですね。

――大手企業からの協賛の話はない?

鈴木理事長 むかし、某大手ゼネコンから大口の協賛金のお話もあったんですが…お断りしました。

――どうして?

松尾事務局長 協賛いただけることは大変ありがたいことですが、一方で「スポンサーに流される大会はやらない」と決めていたからです。

あまりに大きな協賛金をいただくと、大会の方針もスポンサーの意向に従わなければなりません。すると、職人が主体となり作り上げていくという「建設職人甲子園」の本旨から逸れてしまいますから。

なので、「〇〇建設Presents 建設職人甲子園 全国決勝大会」という形には、今後もなりません。

鈴木理事長 正直、協賛金を受け取るか悩んだけどね(笑)。

松尾事務局長 「〇〇Presents」という冠を付けることはできませんが、来年の第5回大会からは建設業界の大手企業ともタイアップしていきたいですね。

「第5回 建設職人甲子園 記念大会」はどうなる?

――次回は2020年、第5回の記念大会ですが、何か変わりますか?

鈴木理事長 私たちは第4回大会をもって退任しますが、次の理事長はまだ決まっていないので、方針は未定です。

私は初代理事長のやり方を引き継ぎ、ひたすら目の前のことに取り組んできただけですが、新理事長を迎えての第5回大会は、内容も一新するかもしれないですね。

松尾事務局長 来年は、「誰に対して、何をやるか」も明確にしていかなければならないでしょうね。

昨年の第3回大会から、開催地の教育委員会を通じて、地元の子供たちに無料チケットを配布し、子どもの集客に力を入れてきました。

なので、昨年も今年もたくさんの子どもが来場してくれましたし、併設した子供向けの職業体験ブースも盛況でした。

こうした取り組みは、子どもたちに職人の仕事への興味・関心を持ってもらうためにも素晴らしいことだと思います。ただ…。

――ただ?

鈴木理事長 メインイベントのプレゼン大会は、子どもがターゲットではないですから。

子どもたちにも楽しんでもらえる大会を目指すならば、高校の文化祭と体育祭のように趣向を分けてもいいかもしれません。

文化祭的なプレゼンテーション大会と体育祭的な職人の技術を競う大会を別々に開いたり…。退任するので今後の方針に口出しはしませんが、建設職人甲子園にはまだまだ色々な可能性が拡がっています。

中山専務理事 「第1回 建設職人甲子園 全国決勝大会」で開催したのはプレゼンテーション大会のみでしたが、第3回、第4回と年数を重ねるにつれ、職業体験ブースを併設したり、アーティストによるライブを開催したりと、だんだんと形も変わってきています。

私たち3人は第4回大会をもって役職から離れますが、次のメンバーが来年の「第5回 建設職人甲子園 全国決勝大会」をより面白い大会にしてくれると思います。ぜひ期待していてください。

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