建災防の安全標識が全面リニューアル
建設業労働災害防止協会(建災防、錢高一善会長)は、建設現場に設置する統一安全標識のデザインを全面改訂した。
新しい安全標識では、JIS規定を踏まえ、図記号を建設業の特徴を加味したユニバーサルデザインに変更。書体にもユニバーサルデザインを採用したほか、色彩もJISに準拠した誰もが認識しやすい色に変更した。
さらに、同じ標識でも掲示箇所によって掲示できるスペースが異なることから、改訂した標識は縦横等の比率のみを規定し、サイズは自由に設定できるようにした。
「路肩注意」「AED設置場所」など、7種類が追加
今回の改訂では、デザインだけでなく標識の種類も増えることになった。
これまでの21種類から、「分別励行」の1種類を廃止。その上で、「路肩注意」「有機溶剤使用中」「警報設備」「AED設置場所」の4種類と、汎用性の高い「一般禁止」「一般注意」「一般指示」の3種類の計7種類を追加し、合計27種類となった。
また、標識の下部には、必要に応じて補助情報や会社名、外国語表記などを標示することができるようの白地の部分を残している。
建災防では、1983年に一般公募した図案をもとに、交通安全、消防、JISなどの専門家の意見を取り入れながら、13 種類の統一安全標識を制定。2004年には8種類の統一安全標識を追加し、合計21種類で運用していた。
しかし、入管法の改正により新たな在留資格「特定技能」が追加されるなど、建設業に従事する外国人労働者の増加が予想され、建設工事現場における安全衛生水準の維持が喫緊の課題となっていた。
建災防では、「建設現場の安全の見える化の積極的な推進をお願いするとともに、外国人労働者の職場環境改善の一助になることを期待する」としている。
新しい統一安全標識は、建災防のホームページからダウンロードして使用できる。詳細は、建災防が発行する「建災防統一安全標識 運用の手引」を参照。