派遣先のゼネコンに「黒は黒」と言うべきか?
言うまでもないが、建設現場では国内外を問わず、常に正論が採用されるわけではない。技術だけの話をしても、その前提が同じではない。
「世の中は理屈だけじゃない」と頭で分かっていても、「明らかに黒いモノを白とは言えない」のが、技術者としての正義だと思う。
そこでどうしようかと、ウジウジ悩むのではなく、本当に何が正しいのか、派遣先のゼネコンの人間が何と言おうと、自分なりに確かめる事を最優先とする。そこで正社員たちの言いなりになって雰囲気に流されるのではなく、自分の中であやふやな知識を確固たるものにしてく事が大切だ。
何が本当に正解なのか、を確信持てるまで突き詰めてほしい。
ただ、それを主張するのは臨機応変にすべきである。派遣先のゼネコンにとって「不都合な事実」を突っつきすぎると、すぐに契約を解除されることになる。
私も以前、海外のとある現場で、苦い経験をしたことがある。そのゼネコンの現場管理はかなりズサンで、日本ではないからと言って手抜き工事をやめようとしなかった。何度も注意したが、そういう指摘をする「正しい外部の人間」は悉くクビにされていった。この現場を施工したゼネコンは、いずれ社会的にも国際的にも問題になると思っている(その顛末は、いずれ詳細にお伝えし、世の中に問いたい)。
ズサンな派遣先ゼネコンの建築現場
そのゼネコンの現場は、鉄筋の曲げ、継ぎ手、定着などといった、ごく当たり前の事さえ守られていなかった。
私は何度も注意したが、元請けのゼネコンの人間たちは、「それでいい!」と主張して譲らなかった。
元請けの人間がそう言うなら、「ま、いいか!」と一度は黙認したが、鉄筋配筋図面が無く、私が描く段になってハタと困ってしまった。私が描く以上、いい加減な図面は描けないと思った訳だ。
結局、私は派遣社員とはいえども、技術者としてのプライドが許さず、今までの図面とは違う正規の図面を描いた。
それが元請けゼネコンの人間には面白くなかった。「派遣のせいで、現場が混乱してる!」と私は罵倒された。
結局、私の堪忍袋の緒も切れ、帰国させられた。
しかし、こうした現場でも、私はちゃんと技術者としての元を取った。
今まであやふやだった「鉄筋の細かい知識や情報」を仕入れる事ができたのだ。その現場にいたゼネコンの技術者たちよりも。
われわれ建設技術者は、正確な技術を身に着けることが何よりも最優先される。「転んでも、ただでは起きない!」そんな気持ちが常に必要だ。
技術職とは名ばかりで、それ以外の部分で評価が決まるのが建設技術者。
このままだとゼネコンは他の産業に人材を奪われるよね。
いや、もう始まってるか。
ゼネコン所員が職方に方法を聞いているような状態ですし、所員も派遣ばかり。
そのくせして所長絶対だからたち悪い。
派遣技術者が【黒を黒】って言ったら派遣契約延長は無くります。派遣会社担当者が、聞き取りでも良いんで黒作業してないか調べ対応するシステムに成らないと派遣社員はは派遣先の言いなりに成るのが、大人の対応ですね
今の現場は派遣社員が大手ゼネコンの正社員を教育してあげています。
私も対立関係が多く会社も派遣先も何度も変わりました。
ビルめんなので建設とは違いますが、なるほどと思いながら記事を拝読しました。
ちょうど黒を白と言えない環境に
あるのですが、冷静になって一度一歩引いて、応急案や代替案を用意したり解決法を探ります。
「ゆくゆくは問題として顕在化するかもしれない」と相手方に理解を得られるように模索するのもひとつの方法だなと思いました。
スーパーゼネコンの現場に勤める派遣職員です。
派遣社員でも元請職員が間違っていたらはっきり意見すべきです。
派遣契約延長がなくなることに恐れているのは、その程度の技術レベルしかない派遣社員だということです。
建設需要過多のご時世。
契約延長されなくても別の現場はすぐに見つかります。
しかし、物事をはっきりというためには説得力が必要です。
私は、技術士を所持していますので、その点では元請も自分の意見を受け入れてくれます。スーパーゼネコンと言えど外勤で技術士を所持している人はそうそういません。それ以前に世間が言うほど技術力があるとは感じていません。
もしかしたら私の現場だけなのかもしれませんが。
派遣社員でも、経験や資格があり有能であることが認められれば意見を受け入れられると実感しています。
入職もしつこく求められますが、歯車になる気はありません。
派遣社員も元請の文句ばっかりいうのではなく、技術力アップする努力をしなさい。
元請はその会社のことしかしらない、正に「井の中の蛙」。
逆に派遣社員はいろんな世界を見てきているのだから、元請を教育するぐらいの気持ちで接すればちょうどよいと思っています。