改修イメージキャラクター「百川多摩」さんが話題に
――2018年に100年の節目を迎え、どのようなイベントを開催した?
澁谷 あらためて多摩川の治水を振り返り、もっと多摩川を知っていただくことでより良い多摩川を目指すため、多摩川流域の自治体の協力を得ながら「多摩川改修100年プロジェクト」を開催しました。
広報の一環として、2017年から女性職員を中心としたプロジェクトチームを発足し、多摩川改修100年を印象的に広報する手段としてロゴマークや改修イメージキャラクター「百川多摩(ももかわたま)」さんの制作に取り組みました。

改修イメージキャラクターの「百川多摩」さん
キャラクターは国土交通省らしくないという気もしましたが、河川改修、水質向上については流域住民や流域自治体のご協力があって実現してきました。
そのため、地域の方々と共有できる百川多摩さんのようなイメージキャラクターは良いだろうと。その意味では多摩川らしいキャラクターで、百川多摩さんは象徴的な役割を果たしました。
今後も何かの折に活用して、多摩川に親しんでもらう入り口になって欲しいですね。
――ほかにはどんな取り組みを行った?
澁谷 多摩川の流域全体に幅広く広報展開するため、多摩川の源流域である山梨県小菅村から川の流れのように下流の自治体にパネルを展示していく、パネルリレーも行いました。

パネルリレー出発式のようす(左から澁谷事務所長、舩木直美小菅村長)
ほかにも多摩川改修100年エクスカーションツアーとして、アミガサ事件に詳しい方に講師を依頼し、事件をめぐるバスツアーを開催しました。
また、多摩川沿川の鉄道は多摩川の砂利を採取し、首都圏に届けることで発達していったのですが、その歴史をめぐるバスツアー、多摩川河口域をめぐる船上ツアーも開きました。
最後のフィナーレには、「川崎市立富士見台小学校」「府中市立住吉小学校」「川崎市立東菅小学校」「川崎市立百合ヶ丘小学校」の四校が、「多摩川」が歌詞に入っている校歌などを歌う合唱コンクールで締めくくりました。
ちなみに、多摩川沿川の約500校のうち、校歌に「多摩川」の歌詞が入っている小学校は150校以上にも及びます。多くの校歌に歌われていることは、多摩川が親しまれている証ではないかと考えています。
次の100年の多摩川はどうなる
――100年プロジェクトを振り返っていかがですか?
澁谷 多摩川は地域の誇りであると再確認し、地域に愛される多摩川をより大切に、安全に美しく豊潤にしていかなければならないと再認識しています。
事務所内職員もこの職場をしっかりと考えるきっかけにもなったのではないでしょうか。
――令和の多摩川はどうなりますか?
澁谷 一時期は水質・環境悪化もありましたが、今は大きく回復しました。プロジェクトを通して、より流域住民、沿川自治体とのコミュニケーションとネットワークが堅固になると思いますし、これからも地域の方々とともに多摩川を育んでいきたいと思います。そして、次の100年、未来の子ども達へとつないでいきたいですね。
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このタイミングで決壊するなんてね
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