何事も地盤が大事
世の中には「何事も土台が大事」という言葉があります。まあ一々説明しなくても、「何事もはじめの部分が大事」という意味です。
これを建築物に置き換えると、かつては「土台」でした。ですが、30年前くらいからは「基礎」になって、近年では「地盤」となってきました。だんだん下に降りて来ているわけです。
ライフスタイルの変遷で、どうしても通勤・通学等に便利なところに住むことを優先するようになっています。すると、かつては家を建てることのなかった「地盤の悪い土地」を使うようになります。
昔の大工棟梁は山や河川の形状を見て、「ここの地盤は悪いから家を建てては駄目だ」と現代なら地盤判定のようなものをやってましたが、今は「地盤品質判定士」という資格をお持ちの方たちが判定しています。
「曳家がそんなことまで勉強しているの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。建築士さんや工務店が仲介してくださっている場合は指示に従うのみですが、自分がお施主さんから直接ご依頼いただいた場合に、ある程度は相談に対応できるようにしておきたいと思って、少しだけ勉強しています。
曳家していく土地や現状、沈下しているお家の地盤改良を相談された場合、基本的なことは答えたいですし、地盤改良業者さんから、提案された工法が適切か? などを一緒になって考えられたほうが良いかな、と考えています。
そんなわけで、このほど岡山で開催された「地盤塾」プレセミナーに参加し、地盤について学んできました。