高専の求人倍率は28倍
――建設業の担い手不足が深刻化していますね。
日野 「最近は人が少なくなって厳しい」という話は私もよく聞きます。フォーラムは高校生以上が対象ですが、私が関わっている「インフラメンテナンス国民会議 九州フォーラム」という別組織の方で、それ以下の子どもを対象にしたイベントを開催予定です。
この国民会議では、市民への啓発、広報も行っていて、福岡都市高速などの現場をお借りして、11月10日(日)に親子を対象にしたイベントを行う予定です。このイベントでは、現場見学だけでなく、現場の技術者に対して子どもたちが取材し、発表してもらうことにしています。子どもたちにも建設の大切さを正しく理解してもらわなければなりません。
若い人が建設業界に入ってこないのは大きな問題です。私は2年前から大分高専にいます。手前味噌になりますが、高専生は非常にまじめで優秀です。卒業生の6割が就職していますが、即戦力として、民間企業などからの評価は高いです。
ただ、6割のうち地元就職は2割で、残りは県外就職です。今は大企業を含め引く手あまたで、大分高専の求人倍率は28倍、学生1人当たり28社の求人があります。大手企業にも十分な人材供給できないほどなので、地場の企業にとっては非常に厳しい状況になっていますね。
「今やらねばならないこと」を考える機会にしてほしい
――最後に来場者に向けたコメントを。
日野 本フォーラムは、毎年、その時どきの建設技術に関するタイムリーな話題をテーマに、九州中の行政、企業、学協会など、産官学の関係機関が協力して企画実施しています。
今年のテーマは、過去にも数度取り上げた「防災・減災・国土強靭化」がテーマです。毎年のように頻発、激甚化する自然災害に対して、私たちがそれぞれの立場で、今やらねばならないことは何か? を考える良い機会です。
また、本フォーラムの2日目の午後には、同会場にて「インフラメンテナンス国民会議九州フォーラム 第3回ピッチイベント ~ニーズとシーズ、マッチングの萌芽~ 」も同時開催されます。九州における公共インフラの維持管理に関する自治体支援、技術開発促進に向けた情報交換の場を提供します。
いずれも、土木関係者だけでなく、一般の市民の方々、次代を担う若い学生の皆さんのご参加も歓迎します。是非、ご来場いただければ幸いです。
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