お母さんに「建設業界はコワいから行ったらあかん」と言われないように

一般社団法人大阪府建団連 雇用推進研究会委員長/南晃工業株式会社代表取締役
一貫坂彰氏
ファッションショーを主催した大阪府建団連の一貫坂さんに話を聞いた。
――ファッションショーの目的は?
一貫坂 建築専門業である左官とか大工とか鉄筋とか、そういう職人さんの入職促進です。『技フェスタ』は、さまざまな職種が集まって、職人の技を体験していただくイベントです。
昨年から、メインイベントとしてファッションショーを始めて、好評なので引き続き開催しました。
――観客にはお子さんも多い。それも狙いの一つだったとか?
一貫坂 子どもたちに、楽しんでもらいたいですね。少子高齢化で、若い方が減少しています。この子どもたちが大きくなったときに、土木・建築は面白い、モノづくりは面白いと、入職してもらえるといいなと思っています。
それと、ご両親ですね。就職のときに、子どもさんが建設業界に行きたいと言ってもご両親、とくにお母さんが『建設業界は危ないから、コワいから行ったらあかん』とか(笑)。そういう意味で、家族で、お母さんも一緒に来てもらうことで、現場の職人さんたちの雰囲気も感じとってもらって、安心して建設業界に来てもらえるように
したいです。
――ファッションショーは続けますか?
一貫坂 最近は現場の職人さんの仕事というのが、仮囲いの中なので見えないでしょう。私たちが子どもの頃は、自由に現場の中に入れました。いまは、中で何をやっているかが分からない。だからこういう場所で、職人の技を体験したり、ファッションショーを見たりすることで、まず興味を持ってもらうことが大切だと思います。
次世代を担う若者が建設業界に興味を持ち、入職してくれることを期待しています。ファッションショーは好評ですし、若い子たちが楽しみながら、一生懸命に頑張ってくれていますから、続けていきたいと思います。