自分の技術力をアピールするために、技術士を取得するべし
――加藤さんが若いころは、どんな教え方でしたか?
加藤さん 「仕事は自分で覚えろ」という感じでしたね。今のように、新人に親切丁寧に教える雰囲気はありませんでした。直属の上司から教えてもらうぐらいで、所長と会話すること自体めったになかったです。
――人材育成で気をつけていることは?
加藤さん 若いころは、とにかく現場に出て、現場のことを覚えてほしいです。特に安全教育については徹底する必要があると考えており、私自身、安全大会や安全衛生協議会などの場で周知しています。「自分の身は自分で守れ」と事あるごとに言っています。
また、自分の技術力を第三者にアピールするには、やはり技術士の資格を取得することだと思います。仕事をしながら勉強するのは非常に大変なことですが、私は仕事の合間や休日を利用して勉強し、なんとか取得することができました。
大学卒なら基本7年経てば技術士に挑戦できるので、若い人には是非頑張って欲しいですね。技術士を持っていると、発注者に説明するときに説得力が増し、一目を置いてもらえます。
発注者を毎日訪問、顔を合わせてしっかりコミュニケーション
――現場ではコミュニケーション能力が大事だという話を聞きますが。
加藤さん そうですね。私は昔から、作業員さんと話をするのが好きでした。トンネル工事には地方から来られる作業員さんが多いので、方言を交えながら話をするのは今でも楽しみのひとつです。
――発注者とのコミュニケーションはどうですか?
加藤さん 私の場合、工事の初めの段階で毎日のように発注者を訪問し、コミュニケーションをとるようにしています。今の現場でも、発注者の事務所の近くに仮事務所を設け、何度も打ち合わせに行っていました。毎日顔を合わせることが、お互いの信頼関係を築くには一番ですね。
良い関係ができてくると、設計変更なども理解していただきやすいと思います。発注者とのコミュニケーションは、現場所長にとって一番大切で大変な仕事だと思っています。
また、設計変更については、発注者の担当者が上司の方に説明しやすいような資料をいかに早く作るかも常に心掛けています。
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加藤さん、島田でお世話になった村崎建設の湊です。62歳でリタイアして今79歳になりました。スマホで施工の神様の写真を観ました。私はお世話になった奥村組からトンネル専門会社の村崎建設に再就職。約5年間、金谷、三ケ日、八甲田等沢山に思い出がありました。これからも御身体を大切にして、会社の発展の為、また若手の教育に笑顔で頑張って下さいね。