NIPPO独自のICTコンセプト「N-PNext」
そんな中、NIPPOは、舗装工事で効率化、省人化の効果が高い部分を精査し、ICT・IoT化に関する独自の概念を立ち上げ、取り組みを続けてきた。NIPPOの新たなICTコンセプトが本格的にスタートしたのは2017年。国土交通省が「i-Construction(以下、i-Con)」を推進し始めた年だ。
舗装修繕工事の施工、品質、出来形、安全管理に関するICT、IoT活用技術について、「N-PNext(NIPPO-Paving Next)」としてコンセプト化。それまで個々に開発してきた技術の中から、ICT関連の技術をN-PNextの技術として位置づけた。
同社が最初に位置付けた技術は、2014年に開発したローラやホイールローダなどの建設機械の自動停止システム「WSシステム(Worker Safety System)」だ。開発のきっかけは、同社工事現場でのローラによる重篤災害の発生だった。
開発期間は約半年。WSS-TR(タイヤローラ)は、ヘルメット内にICタグをセット。重機に受信アンテナ、磁界発生装置を設置し、磁界内に侵入したICタグを検知し、自動停止する。WSS-WL(ホイールローダ)、WSS−AP(アスファルトプラント)もある。
補修工事に使えないとICTは普及しない
ただi-Con当初は、ICT舗装工の実績は伸び悩んだ。対象工事が新設工事に限られていたからだ。年間に発注される舗装工事のうち、新設のシェアは2割程度で、母数そのものが少ない。
実際、i-Con初年度の国発注のICT舗装工は年間数本レベルにとどまった。相田さんは「当社では、補修工事に使えないと、ICT舗装工は普及しないという問題意識が当初からあった」と振り返る。
ICT案件を受注しても、施工業者は、レーザースキャナーなどICTの部分を測量会社に外注するのが大半だ。すべてのICT舗装工を受注できたとしても、年わずか数本では自前で機材を揃えるのはリスキーだからだ。ICTの舗装工の普及拡大という意味では、「いまだ手応えがない」のが現状になっている。
素晴らしいです☺️
ICTと言えど、やはり現場は人で造られていきます。
信頼関係はもちろん、ベテランの技能伝承は必須。
ICTは手段という考えに甚く共感しました
感動しました!
ICTがもっと普及することを願っています。
ICTの技術、精度は少しずつではありますが進歩してます。
それでも職人の感覚にはまだまだ追いつかないのが現状であります。
ICTも良いですが、やはり職人の育成も大事だと思います。
舗装工事の作業員の数は30年前と現代もさほど変りません。人員削減できる機械を開発して欲しいものですね。