道路舗装と車いすマラソンの深い関係
全国の道路建設業者170社からなる(一社)日本道路建設業協会(道建協)は、 車いすマラソンの喜納翼選手を起用したオリジナルWEBムービー「IT’S NOTHING SPECIAL ~私たちは“当たり前”をつくる。~」を公開した。
WEBムービーには、”道路舗装に最も関係が深い競技”である車いすマラソンのトップランナー 喜納翼選手を起用。
喜納選手の日常や夢に向かって競技に取り組む場面をリアルに描くことで、当たり前のように道路がきれいに舗装されている裏には道路建設業者の人知れぬ努力があることに気づいてもらうとともに、道路舗装業界のイメージ向上とリクルーティングのきっかけとなることを目的に制作された。
道路が舗装されていることは、当たり前ではない
車いすマラソンは、通常の車いすよりも車高が低く、 地面からの振動を受けやすい。そのため、道路の少しの歪みがパフォーマンスに大きく影響するスポーツだ。
ムービーでは、喜納選手が道路を走っている姿が映し出され、 「レースで海外に行った時に気づいた、 道路が舗装されていることは当たり前ではないということに」、 「道路の上をどれだけ走っても道路舗装に不満を感じることはなかった」と、喜納選手の道路舗装に対する思いが語られていく。
道路舗装ムービー “IT’S NOTHING SPECIAL” オリジナルversion / YouTube(日本道路建設業協会)
その後、 路上で颯爽と走る喜納選手の映像から舗装中の作業現場に場面が切り替わる。 工事音の中、 舗装中の道路とともに作業を行う現場の風景や作業員が映し出され、 「だから私は感謝している。毎日走る、当たり前のようにキレイな道を舗装してくれる人たちに」と喜納選手の道路舗装に対する感謝が語られる。
前回の世界記録は日本で出ている
喜納翼選手いわく、 「海外の道路は、 道路のつなぎ目やマンホールの淵が出ているので振動がすごくパンクにつながりやすい」という。
一方、日本の道路は「しっかり舗装がされているため転がりが良く、 タイムが狙いやすい」と語る。そのため、「前回の世界記録が日本で出ているということもあって、 日本の大会では海外からたくさんの選手が集ってきます 」と、 日本の道路はタイムが出やすく海外の選手からも評判が良いという。
喜納選手は、一年後の東京パラリンピックに向けて「大きな大会が近づいて周りの期待も高まっていますし、 障がい者スポーツを知ってもらういい機会になっている」と語るとともに、「車いすマラソンはロードを走って42.195km、 あちこちから見ていただけるので、 いいタイムを出して皆さんの前で走ることができればよいなと思いながら日々トレーニングを行っています」と力強く話している。