リノベ工事で重要なのは”レスの速さ”
――施工のポイントは?
岸本さん リノベーションマンションですので、躯体の高さが限られる中でワークスペースと収納が重層したスペースを設置するために、それぞれの天井高さをどう確保するかに苦労がありましたね。また、新ガラス建材を採用したため、納まりについても議論しながら施工しました。
――マンション一室をリノベーションする際に、施工会社に求めることは?
岸本さん 発注者として200戸、元請として50戸を、30~40の業者にバランスよく発注していますが、リノベーション工事において、施工会社に求めることはレスポンスの早さです。リノベーションでは、可能な限り事業期間を短縮しなければなりません。リノベーションでは図面通り納まらないことも多いため、報告は早くいただけるとありがたいですね。
やり取りも多くなるため、施工会社にはご苦労をお掛けしていることもあります。ですが、当社としては施工会社に対して「現場でうまく納めておいて」と丸投げしたくないので、一緒により良いものをつくっていくためにご理解いただいております。

晴海の物件で実用化された「ドマワーク」。“家の中に外がある”をコンセプトに、玄関と一体となる土間のような空間を設けている。
――これからの展開については。
岸本さん 「仕事とプライベートの融合」(仕事と生活はバランスを取り合うものではなく、どちらも充実させて互いに融合するもの)というテーマでのリノベーションマンションは今後、一般化していくものと思いますので、リコーと継続して議論を行っているところです。
また、満員電車に乗って都心の会社へ毎日通勤する生活が今後も続いていくとは考えにくいため、住まいでもなくオフィスでもない、新たな働く環境の創出も目指しています。例えば、1階の共用スペースにワークスペースを設置し、そこで仕事ができる環境を備えた新築マンションもこれまで販売しており、今後もより時代に合わせた仕掛けを考えたいと思います。
今、当社は「Next GOOD」と称し、不動産業界の中でいち早く新しい価値を提供する試みを展開しています。今回の「仕事とプライベートが融ける家」もその取り組みの一環です。住宅を通した社会課題の解決に邁進しています。
人材採用・企業PR・販促等を強力サポート!
「施工の神様」に取材してほしい企業・個人の方は、
こちらからお気軽にお問い合わせください。