「橋でメシを食うなら、これからは補修だ」
――日本エンジを選んだ理由は?
稲葉さん 当時の日本エンジの社長と研究室の先生が知り合いで、先生から紹介してもらったんです。仕事内容を聞くと、現場にも出れるし、設計もできるということだったので、二つ返事で入社したわけです。先生には日頃から「橋でメシを食っていくなら、これからは補修だ」というアドバイスされていたので、その流れに乗った感じです。
――日本エンジに入社されて何年ですか?
稲葉さん 大学を出て、2008年に入社しました。大学では鋼構造の耐震に関する研究室にいました。
――日本エンジでは、最初どのようなお仕事を?
稲葉さん 最初の3年間は、ベイブリッジやつばさ橋などの橋梁の点検などの現場仕事がメインでした。年数を重ねるにつれ、設計の仕事も担当するようになりました。
「報告書はあとでいいですよ」と言われ失敗
――仕事で失敗したなと思ったことは?
稲葉さん 2年目に一人で現場点検に行くようになったある夜、橋梁で変な損傷を見つけたことがあったんです。とりあえずお客さんに連絡して、現場に来てもらったのですが、「報告書はあとでいいですよ」と言われたので、その日は帰っちゃったんです。
ところが、お客さんは、速報版の報告書をつくって、上司に報告していたんです。私の上司がそれを知ったとき、「なんで報告書つくってないんだ!」と怒られました。お客さんがなにを言ったとしても、報告書はウチがつくらなきゃいけないんだということを学びました。
同じく2年目、先輩と一緒に、2箇所の現場をそれぞれ点検で回ったとき、協力会社さんと一緒に私も作業しちゃったこともありました。一緒に作業しちゃうと、指示を出したり管理ができなくなるわけです。自分も作業に加わったほうが早く終わるかなと思ってやったのですが、予定の時間までに全然終わりませんでした。先輩には「自分が作業しちゃいけないんだよ!」と怒られました。これも良い経験でしたね。
補修、改修は場数を踏まないと身に着かないと思います。
これからも経験を積んで頑張ってください。