ちゃんとモノができあがったときの「ホッとした感」
――今の担当業務は?
稲葉さん 今は、公共工事の補修補強設計をメインでやっています。
――発注者との関係で気をつけていることはありますか。
稲葉さん 協議資料づくりですね。昔から一番時間をかけて作成するようにしています。口頭で説明しなくても、資料を見れば、こちらの意図が伝わるような資料づくりを心がけています。あとは、お客さんの要求事項をちゃんと理解した上で、さらにもう一つ上の提案をするとか、つねに複数のパターンを用意するようにしています。当然、お金のことも考えた上で、提案するようにしています。
――補修、補強の面白さをどうお感じになっていますか?
稲葉さん 補修、補強の仕事は、マニュアル通りではうまくいかないことがほとんどです。そういった場合に、どうすればちゃんと直せるかを自分で設計を考えていくのが、面白さの一つですね。自分で考えたものが、数カ月ほど経つと、実際のモノとしてできあがるわけです。
――これまでで一番印象に残る仕事はなんですか。
稲葉さん 2年目に、一番最初に担当した首都高速5号池袋線の現場です。鋼製橋脚隅角部の補強の設計が印象に残っています。上司からは、部材が大きく、板厚が厚いので、部材制作に3ヶ月はかかると言われていました。
つまり、部材が合わないと、もう3ヶ月工期が延びてしまうので、「部材が合わないとか、あり得ないからな」というプレッシャーをかけられながらの仕事だったわけです(笑)。現場に行って何度も計測して、設計しました。ちゃんとモノができあがったときの「ホッとした感」は、今でも忘れません。自分が設計したモノが、初めて実際についた経験でもありました。
自由にやらしてもらえるところにやりがい
――若い社員に指導することもあるのですか。
稲葉さん ありますね。
――気をつけていることはありますか。
稲葉さん 上下関係よりも、信頼関係をつくることですね。「仕事をやらせる」のではなく、「仕事を任せる」というイメージを心がけています。極端に言えば、「責任は俺が取るから、好きなようにやって」という感じですね。もちろん、それが100%できているわけではありませんが。
――日本エンジのやりがい、魅力は?
稲葉さん 自分の好きなように仕事をやらせてもらえるところですね。10数年やってきたということもあると思いますが、基本的に自由にやらしてもらっています。それにやりがいを感じています。
――今後やりたい仕事は?
稲葉さん 新しい橋の設計ですね。まだやったことがないので。やはり、仕事の幅を広げることは自分の技術力アップになりますし、ぜひやってみたいと思っています。ひょっとしたら、今年チャンスがあるかなと期待しています。
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補修、改修は場数を踏まないと身に着かないと思います。
これからも経験を積んで頑張ってください。