施工の神様 powered by 施工管理求人ナビ
  • 施工の神様とは?
  • 記事掲載・取材をご希望の方へ
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設用語

【コロナ禍の新卒採用】学生が住宅業界をふるいにかける時代

  • インタビュー
  • キャリアを考える
公開日:2020.11.27 / 最終更新日:2020.11.30
  • シェア
  • Tweet
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0 コメント
  • メールで共有

“マッチング重視のインターン”を展開

――コロナ禍の学生の動向は?

田尻忠義氏 学生も就職難であることを分かっているので、動きが速いですね。早めの内定を目指して、インターンから動いていく流れになっています。ただ、私自身は学生にとってのインターンは就職活動ではなく、業界研究の情報取得の場でいいと思っていますが。

――今、オンラインインターンも行っているが。

田尻忠義氏 当社ではオンラインとリアルのインターンの双方を実施しています。月に1~2回程度、 1回のインターンで30~40人を受け入れています。 オンライン開催により、例年の3倍以上の学生が参加しています。

オンラインを活用した「業界研究セミナー」では、「住宅業界はこういう業界」「就職活動する時はこういう視点で見ないと、後でミスマッチが起こる」「業種業界を問わず、そもそも働くこととはこういう意味がある」といったことを伝えています。

これは、学生が「自身のやりたいことなのか」「成長は見込めるのか」などを様々な視点から考え、住宅業界自体に入りたいかどうかをふるいにかけてもらうためです。まずは住宅業界を知ってもらうことを目的としているので、オンラインで十分なんです。それで設計や施工も体験したいというのであれば、リアルでのインターンも実施しています。

若い職人たち

――県外からの応募も多いとか。

田尻忠義氏 今年に限らず、もともと県外からの応募が多いですね。一番遠かった社員は熊本出身です。学生も大学に進学するときに県外に出ることが多いので、地域性はあまり関係ないんですよ。地元に残りたいという願望がなければ、県外企業も選択肢になるんです。

市場が縮小しても、採用活動は継続する

――これから戸建住宅市場は減少する見込みだが、それでも積極的に新卒採用を進める背景は。

田尻忠義氏 住宅業界は斜陽と言われていますが、工務店が手掛けることはお家づくりだけではないと思っています。当社では、注文住宅以外にも、不動産やリフォーム、保育園、民泊、エステサロンなどの事業も手掛けています。

これから工務店がどういう価値を提供できるかは、私や役員だけで考えるのではなく、若い人たちの秘めた可能性に懸けることも大事です。私自身も若い頃は何も知らず、できませんでしたが、裏を返せば、若い人の可能性は無限大。その可能性をカタチにできれば、会社は永続していくと考えています。

それに、新卒採用をストップするということは、働く社員たちにとっては後輩が入ってこないことを意味します。後輩を指導することは成長の早道ですし、そして何よりも将来にわたってお客様に安心していただける会社を目指そうとすれば新卒採用を辞めることは考えられません。

若い職人たち

――住宅業界は離職率が高いですが、御社の定着率は驚きの9割です。この秘訣は。

田尻忠義氏 選考の場で「私たちは、こういうことに挑戦しています」と、会社としてどの方向に向かっているか、その理想や理念を伝えています。

会社を船とするならば、その船に学生が乗るかどうかの動機付けが大事です。中小企業は一人ひとりの持っているパフォーマンスを最大限発揮しなければ長持ちしません。ですから、楓工務店号に乗ってしんどいことがあっても、一緒に船を漕ぎ続けることができるかを、入社前から会社と学生の双方で合意が取れていることが大事です。船がどこを向いているか分からない、船員も別の方向を向いていたら、正しい方向に進んでいくわけがありません。

そのためには、選考段階から良いこともしんどいこともちゃんと知ってもらうことも大事です。ぶらさがり思考で与えられるままの考え方で社会人に入ると、学生時代よりもはるかにつらい立場になりますから。

社会人として働くということは、自分にできることを誰かに提供する対価として、お金や役割を与えてもらうことです。私もそうでしたが、学生は与えられていることに慣れているので、社会人はそうではないということを伝えてあげないといけません。

次のページ地域工務店には、ふるさとを想像する役割がある

«123»
  • この記事をシェアする272
  • この記事をツイートする7
この記事のコメントを見る0
こちらも合わせてどうぞ!
女子学生が建設現場にやって来た!「建設会社のインターン事情」とは?
女子学生が建設現場にやって来た!「建設会社のインターン事情」とは?
建設現場に女子大学生がインターンシップ 建設業に少しでも興味のある大学生たちは、夏季休暇などを使い、ゼネコンや建設コンサルタントなどにインターンシップしている。私の現場にも、先日、女子学生がやって来た。 他の現場や会社で...
「ゼネコンの正体」を見抜く方法とは?施工管理職の就職活動でダマされるな!
「ゼネコンの正体」を見抜く方法とは?施工管理職の就職活動でダマされるな!
施工管理を目指す若者たちへ 私は大学卒業後、建築の施工管理に従事して4年目となる、20代の建設技術者だ。 私は施工管理1年目から、会社に嫌気がさし、転職活動を開始した。しかし「石の上にも3年、嫌でも3年は辞めるな」などと...
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
※本記事は『建設ITワールド』の許諾を得て掲載しています。 「BIMを活用したいけれど、人材が見つからない」「どう始めたらいいの?」—そんな悩みを解決するのが、ウィルオブ・コンストラクション(本社:東京都新宿区)が提供す...
「現場の雰囲気が良すぎ!」北陸出身だったら、村中建設に入社してたかも
「現場の雰囲気が良すぎ!」北陸出身だったら、村中建設に入社してたかも
福井県から全国へ拡大する「村中建設の採用」動向 こんにちは、近藤です。 今、世の中は「就活シーズン」真っ只中です。 建設業界は官民を挙げて若手入職策を講じていますが、ゼネコン各社は新入社員を採用するために、自社の魅力をど...

この記事を書いた人

長井 雄一朗
この著者の他の記事を見る
建設専門紙の記者などを経てフリーライターに。建設関連の事件・ビジネス・法規、国交省の動向などに精通。 長年、紙媒体で活躍してきたが、『施工の神様』の建設技術者を応援するという姿勢に魅せられてWeb媒体に進出開始。
【コロナ禍の新卒採用】学生が住宅業界をふるいにかける時代 【コロナ禍の新卒採用】学生が住宅業界をふるいにかける時代

施工の神様をフォローして
最新情報をチェック!

  • フォローする5388

現場で使える最新情報をお届けします。

  • 施工の神様
  • インタビュー
  • 【コロナ禍の新卒採用】学生が住宅業界をふるいにかける時代
  • 施工の神様
  • キャリアを考える
  • 【コロナ禍の新卒採用】学生が住宅業界をふるいにかける時代

コメント(0)

コメントフォームへ

コメントする コメントをキャンセル


コメントガイドラインをお読みになった上で投稿してください。

email confirm*

post date*

あなたも施工の神様に記事を投稿してみませんか?
おすすめ記事
  • 【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

    【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

  • 点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

    点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

  • 「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

    「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

  • 「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

    「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

  • 建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

    建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

  • 人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

    人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

注目のコメント
  • 権力を振りかざす世間知らずの勘違い野郎どもは本当に消えていただきたいです。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 公務員なんて、甘ったれのわがまま人間の巣窟。特に、バブル世代にパワハラとかするのが多い気がする。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 34℃で湿度がどれくらいか判断出来ないが今日びの38℃超え猛暑に比べればまだまし。 皆が言う体調管理なんかで対応出来る範囲を超えている。 朝一番から警戒レベルMAXが普...

    最高気温36℃の”猛暑日”。舗装工事は中止すべきか?【熱中症対策】
  • 勝手に喫煙休憩するな→即飛び蹴り シュールなコントみたいだな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 辞めていいんじゃねーか? 下請けの奴隷ならともかく、大手ゼネコンの現場監督ならやりたい奴いくらでもいるだろw

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 若くても無能なら要らない

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • そんな無能はやめた方が現場のためだよ

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 飛び蹴りは普通に罪にならないか?

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 休憩するなら水分取るだけで充分なのにねwタバコまで吸いに行き注意されると即飛び蹴りとはヤニ中毒は危険だな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 結局本人の申告によるものでしかないので、無理がありますよ。 すべての作業員さんにカメラつけて録画でもするならば別ですが。 公共工事にしろ民間工事にしろ、昔からすれ...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 熱中症チェックシートは本当に不毛。 挙句の果てに、それを書いていても熱中症が発生したら「管理が甘かったからだ!」といってチェック項目を増やしたり、記入内容の真偽を...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 建設業界のパワハラと言うよりは特定の会社の特定の上司のパワハラ。

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 返信した人の日本語もわかりません。 やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 建設業界って 何処に業界のパワハラをかいてるの? やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 所長が部下の人間性を否定するような現場がうまく回るはずがない。 現場は信頼関係で成り立っている。 現場の雰囲気は主に所長がつくりあげあてしまう。そのような管理職が...

    65歳以上と外国人は、全員”安全弱者”のヘルメットバンドをつけろ!? 納得できない話
  • この著者は神様とは思えないです まず、職人は工程を縮めたいんじゃなく無駄が嫌いなんです。それは管理者もだと思いますよ。 無駄=損害ですからね。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • スーパーゼネコンの監督とは仲良くなれないな。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • まったく現場の事を理解していない! もっと色んな事を経験して、勉強して下さい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • 不仲は横柄で生意気ななゼネコンのセコカンが原因だと思いますけどね。 舐められない様な教育受けているので仕方ない所もありますが。 職人さんも見栄えよりも工数へらして...

    「不仲説」 現場監督と職人
  •  不仲なら発注しない、請負わない。 お互い仕事できなくなればいい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設
    用語
【PR】施工管理技士の転職に特化した求人サイト
施工の神様ロゴ
  • 施工の神様とは?
  • 原稿募集
  • 取材ライター募集
  • 運営会社
  • PR・プレスリリース
  • プライバシーポリシー
  • 広告掲載について
  • お問い合わせ
Copyright © 2025 WILLOF CONSTRUCTION, Inc. All Rights Reserved  リンクフリー
施工の神様