「あ、そこ(土木)やってんだ」

菅野さん
――舗装の研究をしていることについて、周りの反応は?
齋藤さん 実体験としてはとくにこれという反応をされたことはないですけど、コンクリートなどと比べると、あまりわかっていない感じはありますね。舗装のことについて話したことはないので、しょうがないなと思っていますけど。
――菅野さん、周りの反応は?
菅野さん 親から「なに研究しているの?」と聞かれたことはあります。「コンクリート舗装のことをやってるよ」と答えたのですが、舗装ではなく、コンクリートのことをやっていると思っていたらしくて、「あ、舗装なんだ」みたいな反応をされましたね。「で、その研究ってどういう意味があるの?」とも言われました。
友だちからは、舗装と言うより、「あ、そこ(土木)やってんだ」という反応でした(笑)。ちょっと驚かれました。女子が土木やっているのが、イメージ的になかったようです。世間的にはやっぱり、土木には「ブラックでしょ」とか、「男社会でしょ」とかのイメージがあるようです。
私自身まだ会社に入ったことがないので、実際のところはわかりませんが、少なくとも、研究自体は別にツラくないし、ドロだらけにもならないので、土木に対して悪いイメージはないですね。
――何さん、中国では土木のイメージはどうですか?
何さん 9年ぐらい前は、中国では土木は大人気でした。他の職業と比べ、給料も良かったです。ただ、最近は人材が飽和状態で、日本と同じような状態になっていると思います。やっぱり、AIとか、IT分野の職業の人気が高くなっています。中国では、土木は伝統工業と呼ばれています。最新の中国の若者は、土木よりなにより、ITの仕事が好きなようです。
――中国でも、IT系の仕事は華やかなイメージがある?
何さん そうですね。ただ、私や家族は、土木のほうがITよりも安定している仕事だと思っています。ITの仕事も疲れると思いますし(笑)。
舗装の研究を活かせる仕事に就きたい
――今後どうしたいですか?
何さん 来年、博士課程なので、このままコンクリート舗装の解析の研究を続けたいです。目地を含めた解析とか、配合の選定とか。解析すると、毎回面白い結果が出てくるので。将来的にはコンクリート舗装の研究者になりたいです。
――中国には戻らない?
何さん とりあえず戻らないですね(笑)。
――中国には帰ってるのですか?
何さん ここ数年は帰ってないですね。
――菅野さんは、将来についてどう考えていますか?
菅野さん 大学院で学んだ知識を活かる仕事に就きたいと思っています。まあ、舗装関係の会社が良いかなと。
――斎藤さんは今後どうしたいですか?
齋藤さん 大学院を卒業したら、アスファルト関係の会社に就職しようと考えています。自分としては現場向きの人間ではないと思っているので、研究所とかそういうところで働ければ良いなと思っています。
前島先生には、お体を大事にしてほしい
――前島先生に言いたいことはありますか?
齋藤さん かなりお忙しそうなので、お体を大切にして、頑張っていただきたいです。
菅野さん 斎藤くんと同じですが、休みをとって、体を大事にしてほしいです。
何さん 二人と同じで、ちゃんと休憩をとって、体を大事にしてほしいです(笑)。
――前島先生、コメントを。
前島さん ボクは全部教えるのが好きじゃないので、いつもヒントしか出さないんですけど、それでもみんな頑張ってくれています。引き続き頑張ってください。舗装の知識は、どこの道路会社に行っても役に立つと思うので。彼ら学生一人ひとりの活躍が後輩たちの活躍にもつながると思っています。私も頑張って休みます(笑)。
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