川崎市が都市公園リノベーション制度を導入したワケ
川崎市が都市公園リノベーション協定制度を採用した理由は、公園の立地特性にあるという。駅の高架下と公園の間には以前、フェンスで分断されていたため、川崎市も東急も撤去する必要があるという点では一致していた。しかし、「パークPFI」制度を採用した場合、東急以外の事業者が選択された際、フェンス撤去の問題もあり、回遊性が得られないという課題があった。
「国が都市公園リノベーション協定制度を制定されたタイミングが大きい。都市公園法では、建築物の設置許可が10年間に限定されますが、制度を活用すれば20年間も担保できる点も導入した理由になりました」(川崎市)

かつて高架下のフェンスが駅と公園を分断し、賑わいという点では課題もあった「こすぎコアパーク」 / 提供:川崎市
川崎市としては現在、具体的な案件はないが、制度を活用した公園のリノベーションについてニーズを探っている。
次に、「パークPFI」導入に向け、高津区の住宅街にある橘公園と公園内にある旧西部公園事務所とその周辺を対象に社会実験を展開中であることも明らかにした。地域で賑わいの創出のニーズが得られた場合、地域、事業者などと協議し、可能であれば「パークPFI事業」を進める方針も示した。
都市公園リノベーション協定制度を活用した官民連携のメリットとは?
今回の計画では、川崎市と東急にそれぞれメリットがある。川崎市サイドでは、民間資金を活用することにより、財政負担を軽減する。さらに民間のノウハウを利用することで新たな賑わいが生まれ、武蔵小杉駅周辺のまちづくりと公園が一体となって街の魅力が高まる点も大きい。
一方、東急サイドでは、駅のエントランスとしての機能が向上し、空間と施設を一体的にデザインすることで収益が向上する点にある。
ちなみに、東急は「パークPFI」を利用し、公園の運営を担う北谷公園(東京・渋谷区)の実績がある。「空港や建築物のPPP/PFI関連を積極的に取り組む考えですが、その中でも公園は親和性が高く、行政と連携し、賑わいのある空間とする点についても重点的に取り組みたい」(東急)
なお、「こすぎコアパーク」には、ブランド地鶏を使用した焼き鳥店「&bird」やメルボルンスタイルのカフェダイニング「LATTE GRAPHIC」が開業され。食事も公園内でも楽しめる。

左から、Jリーグ・川崎フロンターレのマスコット「ふろん太」、「&bird」の北野貴之店長、武蔵小杉駅の高塚豊駅長、「LATTE GRAPHIC」の内園豪智ストアーマネージャー、東急のキャラクター「のるるん」