環境配慮工事でゼネコンに強いメッセージ
――環境配慮では、これからゼネコンに強いメッセージを発していく必要もありますが。
宮島社長 当社とパートナーを築いているゼネコンも独自にSDGs(持続可能な開発目標)達成を目指しています。そこで両社がお互いに環境配慮に共感することが大切で、一つひとつのプロジェクトで具体的になにができるのかを一緒になって考え、良い工法や技術であれば採用していきたいと考えています。
三菱地所グループは2030年度までに、オフィスや住宅等の建設時に使用する型枠コンクリートパネルを持続可能性に配慮した調達コードにある木材と同等の木材を100%使用することを目指しています。三菱地所レジデンスとしても同様に、新築分譲マンションで持続可能性に配慮した木材の調達基準にある型枠コンクリートパネルを採用し、目標の達成を目指します。
当社は、型枠コンクリートパネルのトレーサビリティの確保、つまりその木材がどこでどうやって作られたのかを追跡することを行っていきますが、それらに賛同し、協力してくれるゼネコンと連携しながら、一つひとつ施工していくことになるかと思います。
ゼネコンとはしっかりと連携し、良い商品をお客様に提供していきたい。それが三菱地所レジデンスのブランドにつながっていくと思います。
――今回は新築についてリリースされましたが、既存物件、つまりリフォームへの環境配慮への適用についてはどうお考えでしょうか。
唐澤専務 今、三菱地所レジデンスではリノベーションのマンションを数多く手掛けており、その手法として断熱改修がありますが、今後はこれに積極的に取り組んでいきたいと考えております。
――三菱地所と三菱地所レジデンスは環境問題の目標についてどのように連携していきますか。
宮島社長 三菱地所の環境に関する目標をとらえ、自社の目標を立ててまいります。今回は、「ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ」の内覧と合わせて、CO2排出量削減戦略方針を個別に発表しておりますが、当社が住宅でできることを数字として発表しつつも、基本的にはゴールや目標については両社で共有しております。
環境配慮でゼネコンとの連携強化へ
――グループとして環境対応を要請していると思いますが、施工の際には仕様に入れるのか、それともオプションで入れるのでしょうか。
唐澤専務 ゼネコンとの関係では、型枠コンクリートパネルのトレーサビリティについて、将来的には仕様書の中に入れていきたいと考えています。

型枠コンクリートパネルで持続可能な木材利用を継続できるよう取り組む
また、マンション現場で使用する電力などに関しても再エネ化も進め、ゼネコンとの連携を図りながら目標を達成していきたいと考えます。
ゼネコンの多くは環境規格「ISO14001」を取得されており、環境に関しての意識は持たれていると考えており、大きく期待しています。
環境配慮というのはゼネコンにとっても、必要不可欠な要素になって行くのではないでしょうか。脱炭素に向けた政府の方針では高い目標がたてられ、CO2排出量削減はまったなしの状況です。更に、SDGsや環境課題への関心も高まっていますので、そこには大いに期待しています。
環境配慮が受注の条件になる時代に
宮島社長 ゼネコン各社と意見交換をしていく中で、我々の取り組みを説明していますが、将来的に当社の発注条件に環境配慮が入ってくる可能性があることを理解していただきたいところです。
当社とお付き合いしていく上で、ゼネコン各社に環境配慮に向けて一緒に意識を変革していただくことも、今回のSDGsの取り組みの一つです。
これはお客様から教えられたことでもあります。「ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ」では、環境配慮が選ばれる理由の項目の一つになればいいと考えていたところでしたが、とくに若いお客様から「このマンションは環境配慮してとてもクールである」というお話もいただいており、大変評価されました。
そこで今回のCO2排出量削減を戦略的に打ち出し、お客様の要望、ゼネコン各社などサプライチェーンでの考え方など、そういったものが世の中のトレンドに向かっていけばいいという想いも込めて、今回の発表となりました。
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