熊本地震の復興予算をとりまとめる
――これまでの仕事で印象に残っている仕事はなんですか?
中屋さん 一番は東九州自動車道ですね。全部のルートの選定に関わり、一部区間では予算の貼り付けや建設なんかもやりましたので、印象は強いですね。
あとは、本省に出向中、東日本大震災が起きたことです。本省のビルもけっこう揺れました。発災後丸2日間は、テレビニュースなどからも情報収集しながら、災害対応に追われました。
熊本地震も印象深いですね。地震が起きたときは、都城市に土木部長として出向中でした。国道325号の赤橋(阿蘇大橋)の落橋など、とんでもない被害が出たので、避難民をどうやって市で受け入れるかということで、動きました。
その翌年、九州地方整備局の本局に戻ったのですが、ここでも熊本地震からの復興の事業総括の仕事を2年ぐらいやりました。とりあえず復旧の予算は確保されていたのですが、最終的にそれでは足りなかったので、本省と出先事務所の間に入って、いろいろやりました。
若い職員にはあまり怒らないようにしている
――松山河川国道事務所に所長としてこられましたが、縁もゆかりもない土地ということになりますね。
中屋さん そうですね。着任当初は完全に「アウェイ」状態でした(笑)。しかも、コロナ禍だったので、首長さんへの挨拶回りもできず、難儀しました。でも、四国の方々はみなさん優しいし、部下もしっかりしているので、なんとかやっています。
――主な事業は松山外環状道路ですか?
中屋さん 松山外環状道路と今治道路ですね。松山市内は、朝夕の渋滞がヒドいので、空港までの移動時間が読めないところがあります。中心市街地に用事のない車両を減らすという意味では、松山外環状道路のような高規格道路のネットワークが必要であり、早期にやらないといけないと考えています。
――所長として、職場のマネジメントで気をつけていることなどはありますか?
中屋さん 若い職員に対しては、あまり怒らないようにしています。上司や周りの職員とコミュニケーションをとり、自分なりに計画的に仕事を進めていって欲しいという思いがあるからです。私自身は、若い職員からいろいろ質問されるのはウェルカムですが、なかなか質問に来ません(笑)。
事業計画などマネジメントの仕事にやりがい
――中屋所長にとって、国土交通省の仕事のやりがいはなんですか?
中屋さん 実際にモノができあがる仕事だということですね。
私の場合は事業計画をずっとやっていたので、予定通り道路が開通できたとか、限られた予算でもちゃんと事業を効果的に進め次の年は予算を増やせたとか、そういったマネジメントの部分にやりがいを感じます。
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