極力ペーパーレス化し、書類の簡素化を図る
――当然、遠隔臨場なんかも積極的に取り入れているわけですか。
佐久間さん そうです。検査確認などは、可能な限りWEBで行い、勤務時間の短縮を図っていただいています。
――書類の簡素化や遠隔臨場などの実施状況はどうですか?
佐久間さん ペーパーレス化は極力実施するようにしています。以前は紙で上げてもらっていた協議書類などは、書類の決済システムを活用したりしています。遠隔臨場も適宜実施しています。必ずしも対面である必要がない検査などは、WEB会議システムを介して行っているところです。
デスクワークより外に出るほうが幸せ(笑)
――建設監督官の仕事は楽しいですか。
佐久間さん 楽しいです。事務所でデスクワークするより、外に出るほうが幸せなことだと思っています(笑)。今は、現場に入ると言うより、現場周辺の住民の方々とお話しすることのほうが多いですけど。と言うのも、今は田植えの時期なので、トンネル以外で受け持っている盛土工事に伴う田んぼの水に関する対応に追われているからです。
――建設監督官自身の働き方改革はどうなっていますか。
佐久間さん WEB会議システムなどを活用しながら、勤務時間の短縮に努めているところです。ただ、複数の現場を受け持っている以上、一定の移動時間はかかってしまいます。こればかりはどうしようもないです(笑)。
GW中に「ダンプにあおられた」と苦情が入る
――現場が24時間動いている以上、「完全オフ」の時間帯を確保するのは難しそうですが、いかがですか。
佐久間さん もちろん事故などが発生すると、オフでも対応しなければなりません。苦情対応の場合もそうなります。これは以前に担当した工事の話ですが、一般のドライバーの方から「ダンプにアオられた」という苦情が寄せられました。それがゴールデンウィーク中のことだったんです。とりあえずドライバーさんに電話をして、詳しいお話を聞いた上で、トラックの業者さんにも事情を聞いたりして、対応したことがあります。
そのときに問題になったのは、アオったとされるダンプが作業灯を点灯させながら走行していたということでした。その場合、違反になるからです。しかも、ドライバーさんはその作業灯が不正に改造されていると主張されていました。それが不正改造でないことをダンプメーカーに確認する必要があったのですが、あいにくゴールデンウィーク中だったので、確認が取れませんでした(笑)。
――最悪のタイミングでしたね(笑)。
佐久間さん そうなんです(笑)。最終的には、不正改造でないことが確認がとれました。ただ、作業灯を点灯させていたのは事実だったので、その点は謝罪し、ドライバーさんに受け入れていただきました。
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飽きることなく仕事が続けられるのが魅力
――近畿地方整備局の仕事の魅力について、どう感じていますか。
佐久間さん 幸いなことに、第二京阪道路などの開通のタイミングに立ち会う機会が何度かありました。それが仕事の魅力になっていますね。そういうときはやはり「嬉しいな」と思いました。住民の方々などから「開通して便利になった」と言われたときも、「この仕事をやって良かったな」と思いました。
道路開通の直前は、仕事が忙しくてなかなか家に帰れない日々が続いたのですが、開通の瞬間は、そういう苦労が吹っ飛ぶほどの達成感、喜びがありましたね。近親の者には「この工事、オレがやってたんやで」と誇大に吹聴したこともあります(笑)。今担当している大谷トンネルも貫通の瞬間に立ち会えそうなので、楽しみにしています。
近畿地方整備局は2府6県を所管しており、本当にいろいろな現場があります。飽きることなく仕事が続けられるのも魅力だと感じています。大変なこともありますが、それだけに誇らしい気持ちで仕事に取り組むことができると思っています。
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2853 キロメートルものトンネルは難しいだろうな
失礼いたしました。単位を修正いたしました。ご指摘いただき、ありがとうございます。 施工の神様 編集部