工事の途中で、施工単価が合わない…
当時、実行予算を組んだことがなかった私は、お金の感覚というものがなく、手探りで過去の単価を参考に、会社の上司に相談しながら実行予算を作っていた。
なんとか実行予算も完成し、会社に決済をもらい工事を進め、現場が中盤に差し掛かった時だった。擁壁工を一次下請けが外注するとなった時に問題が発生した。
私が組んでいた実行予算の擁壁工の、型枠組立の単価が非常にマズかった。
確かに会社の上司には確認したのだが、上司が言った単価はあくまで一般的な施工単価で、当時担当していた私の現場は少し特殊で、小規模施工かつ複雑な構造だったため、普通の施工単価では到底合わなかったのだ…。
さらに、他の共通仮設費等でも余裕のある実行予算を組んでいなかったため、下請けも外注していてはとても合わないということで、渋々自社施工になったのだが、工期スケジュール的に外注を視野に考えていたらしく、非常に厳しい状況になってしまったのだ。
原因は、予算のことを何も分からない私が、自社の人間だけの意見で実行予算を組んでしまったことだ。こういう場合は、下請け業者と念入りな打ち合わせをした上で、実行予算に反映することをお勧めする。
職人との意思疎通ができずに…
当時、私は職人さんに苦手意識があった。そんな中、問題が発生した。
その現場では構造物撤去があったのだが、初めの段階では、土砂災害で崩れた土砂などが堆積しており、重機で掘り返してみなければ構造物の撤去前検測等ができない状態だった。
現場に張りついていては書類が間に合わないと思った私は、職人さんに「コンクリート構造物が出てきたら連絡ください」と伝言して、事務所に戻ることにした。
数時間経っても電話がないことに不思議に思い、現場に行くと、コンクリート構造物がどこにも見当たらない。職人さんに聞くと、すでに自社ダンプで撤去したと言われた。
『やってしまった…』と私は思った。職人さんには伝えたつもりでいたが、私の声が重機の騒音でよく聞こえなかったらしく、なんとなくわかったフリをして頷いていたのだ。
完全に施工管理である私のミスだ。重要なことは事前に、かつ確実に、相手に伝えておかなければこのようなことになってしまう。特に、施工は職人さんとの連携が不可欠だ。こちらが撮影したい写真撮影の際には、確実に待ってもらって作業を行ってもらわなければならない時もある。
確実に伝えることの大切さを学んだ瞬間だった。
――この失敗談は、今となっては私の財産だ。当時はかなり凹んだが、失敗した原因もよくわかっているので、今では同じ失敗を繰り返さないようにという教訓にもなっている。
これから施工管理を担う若い施工管理たちは、私の失敗談を参考にして、同じ失敗をせずに済むことを願っている。
また、読者の皆さんの中で、「とんでもない失敗をした!」という経験があれば、ぜひコメント欄にて教えてほしい。
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失敗談ほど参考になるものはないですね!
茶化す意図はありません。
プライドの高い上司は失敗を部下に話さないものです。
俺昔こんな失敗したんだよね~と部下に話せれば
部下との距離も近くなると思いますねw
失敗しないように指導と失敗した時のフォローをすれば
部下も付いてきてくれると思います。
めんどくさいからと言って怒鳴り散らしたりしてませんか?
良い記事だと思います!
失敗の経験は何よりの勉強になりますよね。
私は建築ですが現場で職人さんにどんな失敗があったか聞くのは大好きです。どんな本よりも頭に残ります。
失敗をして成長していくんですよ🥺間違えたからと凹まずこれからまた頑張ればいいと思うよ💪
最初からできる人はいないからね🙋♀️これからも大援していますからねファイト💪
測量班のやらかしで逆勾配になった大型用水路より遥かにマシ…こんなもんどうとでもなるかわいいレベルだ。
失敗談を投稿される勇気と度量に感服いたします。
現場で口頭で何々してくださいと頼んで伝えても、実際やってくれる割合は7割程度。
ほんとに大事で伝えたいことは、メモ程度でも書面にしないと伝わらない。
いちいち、これ言いましたよね?とか詰めてくる人とかいるけど、はっきり言って一緒に仕事したくない。