4年後に1級建築施工管理技士の取得を目指す
――ちなみに、今回数百人もの学生がエントリーしたとうかがいました。
鈴村部長 はい。タシケント国立工科大学で開いた大東建託の採用説明会の様子は実に熱気にあふれていたそうです。
そのうち、日本語学習の点から断念されたり、自国で就職する方もいる中で、最終的に29名に絞られました。一次面接、二次面接を実施し、今回の5名の採用が決まりました。
――この29名の中から、さらに5名を決めるのも迷われたと推察します。
鈴村部長 それはもう迷いましたね。日本語レベルで不採用にした方はいましたが、それ以外は甲乙つけ難く、関係者全員で協議しました。施工管理は多くの人と付き合いますから、性格の明るさも重視しました。ウズベキスタンの方々の人懐っこさは、仕事を進めていくうえでも強みになります。ちなみに、面接は上席執行役員工事統括部長の泉和宏氏、技術教育部課長の増田心吾氏と私が担当しました。

ウズベキスタンでの面接の様子 / 大東建託提供
――彼らは4年後の1級建築施工管理技士の取得を目指していますね。
鈴村部長 1級建築施工管理技士の受検には3年間の実務経験が必要ですから、来年度から実務経験を積み、最短で4年後に取得となります。ただ、まずは日本語習得が重要です。試験では漢字も建築用語も豊富に出ますから、その点をクリアする必要があります。3月末までに「日本語能力試験N2相当」の取得を目標に頑張っています。
――2024年6月には竹内啓社長が都内のウズベキスタン大使館を訪問し、アブドゥラフモノフ大使と意見交換をされました。大使からはどのような期待を寄せられましたか?
鈴村部長 大使は「日本語とウズベク語は、文法や発音が似ているため学びやすい」と後押ししていただきました。一方で「ウズベキスタン人と日本人に待遇に差があるかどうか」を一番気にされていましたが、給料や福利厚生などの処遇を含めて日本人と同等であることを説明しますと、大使も安心された様子でした。

竹内社長(左から2番目)とアブドゥラフモノフ大使(左から3番目) / 出典:ウズベキスタン大使館Facebook
――ウズベキスタン技術者は、今後は何人採用する方針ですか?
鈴村部長 具体的な人数は決めていません。ただし、日本人の新卒一括採用とのバランスも考えて、多くても5名程度を想定しています。現在進めているインドネシアからの採用も同じく5名程度と考えています。
インドネシアの大学で「施工管理技術者育成講座」も開設
――話はいったんウズベキスタンから離れてインドネシアに移りますが、インドネシア人の採用に向けた取組みも進めていますね。
鈴村部長 インドネシアのシンガブルバンサ・カラワン大学の中に「大東プログラム(施工管理技術者育成講座)」を2025年8月に開設します。当プログラムを卒業した学生を対象に採用選考を行い、採用された学生は2027 年12月に来日予定です。来日後は、国内従業員と同様の雇用条件で入社し、施工管理業務を担当します。今、プログラムの詳細は大学と詰めているところです。

中央左が大東建託の竹内社長、中央右がシンガプルバンサ・カラワン大学のアデ・ママン・スヘルマン学長 / 大東建託提供
――ウズベキスタンとインドネシアの大学の理系の知識レベルは?
鈴村部長 いずれも高いと感じます。ウズベキスタンの大学は土木に強く、また、石の研究に注力しているとうかがっています。
――ウズベキスタンもインドネシアもイスラム教徒が多いですが、この点の対応は?
鈴村部長 大東建託としては宗教上の礼拝について制限をつけるつもりはありませんし、断食や飲酒の禁止についても尊重する考えです。
――今後の外国人技術者採用の方針を教えてください。
鈴村部長 現時点で第三の国は決まっていません。それよりもインドネシアでのシンガブルバンサ・カラワン大学での講座のスキームをしっかりと策定し、2027年12月入社に至るまでのプロセスをしっかりと整備します。まずはウズベキスタンとインドネシア技術者の採用活動を同時並行で進め、固めていく方針です。
外国人の方はどんどん入れるべきですねw
特にスーパーゼネコンさんは入れるべきでしょうw
中小ゼネコンの指標になるようにバンバンやっちゃってくださいw