施工業者の儲けを考えることができる管理者
建設業の世界だけでなく、どの業界やビジネスにおいても、win-winの関係性を構築することは非常に重要です。私の身近なところでこの関係性を当てはめてみると、管理会社と施工業者です。同じ仕事をするわけですから、同じ考え方で仕事をすると思われていますが、実は少し違います。
管理会社は次の仕事、つまり入札工事の落札に反映されるため、工事の質にこだわって仕事を進めます。それに対して施工業者は純利益を多くだすために、施工の期間を短くしたがります。つまり、施工のスピードを重視します。そのため、管理者の立場からすると雑に見えることでも、施工業者からすれば、それくらい目をつむってほしい、といったことが本当に多くあります。
例えば、二次製品が搬入されて施工業者がすぐに作業に取り掛かりたくても、その二次製品に小さな割れなどがあった場合、管理者は工事の加点項目なので、綺麗な二次製品に取り換えてもらいたいと思うはずです。
しかし、施工者は二次製品を交換する時間=施工期間の遅れですから、少しの割れなら、そのまま使わせてくれというのが本音です。
管理者は確かに良い構造物を造るために、最大限の努力はしなければなりません。しかし、施工者あっての現場ですから、その辺の気遣いもwin-winの関係性を構築する上では考える必要もあるでしょう。
良い意味での施工管理者と施工業者の対立
現場では管理者と施工者の立場の違いから、ぶつかることも多くあります。
しかし、一つ言えることは、本当にプロ意識を持って仕事をしているからこそ、ぶつかるということです。そして、より良いものを造るためには、意見を言い合うことは当たり前なのです。
それを踏まえたうえで譲り合えるところは配慮して譲ることで良好な関係に繋がり、良い仕事にも繋がるものだと私は自分の体験から学びました。
どんどん現場員さんとことん喧嘩して下さい。必ずいいアイデアがでます。