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なぜ若者たちの「土木離れ」が止まらないのか?【アンケート:土木学会若手パワーアップ小委員会】

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『施工の神様』編集部
公開日:2019.03.20
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目次
  1. 土木学会の若手が考える「土木業界の課題」とは?
  2. 土木業界が抱えている課題は何か?
  3. 土木業界が抱えている課題(回答一覧)
  4. 課題の解決策と目指すべき土木業界の在り方
  5. 土木業界が目指すべき状況と課題解決策(活動案)
  6. 土木学会若手パワーアップ小委員会の活動

土木学会の若手が考える「土木業界の課題」とは?

なぜ土木は若者に不人気なのか?——その原因を洗い出すべく、土木学の若手パワーアップ小委員会が、実際に土木業界で働いている若手技術者を対象にアンケート調査を実施しました。

調査対象は、土木学会若手パワーアップ小委員会に所属している18名。官公庁、インフラ事業者、ゼネコン、建設コンサルタントなどで実際に働いている20〜30代の現役土木技術者たちです。

若者の“土木離れ”について、「土木業界が抱えている課題は何か?」「誰に対して、その課題を土木業界は持っているのか?」「土木が目指すべきは、どんな状況か?」「その課題をどう解決すべきか?」という質問に対して、18名が自由記述で回答。

アンケートの結果、土木業界の課題は「認知度不足」とする回答が大半を占めました。もちろん、土木業界は働き方改革やi-Constructionなどといった内部改革も必須ですが、土木就業者を増加させるためには、世間一般に対する土木の魅力をPRすることが、土木業界の喫緊の課題であるという意見が多い結果となりました。

土木業界が抱えている課題は何か?

「土木業界が抱えている課題は何か?」という質問では、11名が「土木の認知度が低い」と回答し、そのうち6名は「大学生」に対して土木の魅力が伝わっていないと回答。

「残業が多い」「休日が少ない」など、負のイメージが先行する一方で、土木業界で働いている若手にとっては、それ以上に「土木が担う社会インフラ整備等の重要性」が世間に正しく理解されていないことを問題視していることが分かりました。

土木業界が抱えている課題は何か?

また、次に多かった意見は「土木業界の働き方」に関するもので、「長時間労働は学生が持つイメージだけでなく実情だ」と指摘する意見や、「働き方改革が、実労働時間短縮運動と化してきている」として管理職による評価制度の是正を求める意見もありました。

さらに、土木業界が進めている広報活動に対して、「PR力が低く認知されにくい。またPRしなくてもいいという意識すらある」と、PR力の強化を課題とする声もありました。

土木業界が抱えている課題(回答一覧)

回答者 課題 対象 内容
1 認知度が低い
(土木職の魅力)
大学生等 新卒採用者数が景気に大きく影響される
2 認知度が低い
(土木職の魅力)
大学生等
社会人(他業界)
外国人
若い世代の人材不足
3 認知度が低い
(土木職の魅力)
大学生等
社会人(他業界)
建設業を志望する学生が少ないなか、発注者、コンサル、ゼネコンで優秀な学生を取り合っている
4 認知度が低い
(土木職の魅力)
大学生等 土木は人々の生活に必要不可欠なものであるにも関わらず、整備されているのが当たり前になっており、その必要性や重要性が世間に十分に認識されていない(ICT技術等がいくら進歩しても社会インフラが無ければ機能を発揮できない)
5 認知度が低い
(土木職の魅力)
大学生等 土木業界は、残業が多い・休日が少ない等負のイメージが先行しているとともに、土木工学・インフラ整備等の重要性が理解されていない
6 認知度が低い
(土木職の魅力)
大学生等 就職率の低下→学生へのイメージがよくない(偏見?)
7 認知度が低い
(土木職の多様性)
学生 土木の仕事=現場作業員のイメージが強い
8 認知度が低い
(土木職の存在)
中高生 特に就職の方向性を決める中高校生に対してに認知度が低い
9 認知度が低い
(現場事情)
一般大衆 実際に土木構造物を作るのは現場の作業員の方々にも関わらず、その方々の苦労が知られていない
10 認知度が低い
(多様性が低い)
業界内 女性社員・職員が男性に比べて少なすぎる。
11 認知度が高い
(3Kイメージ)
大学生等 土木業界のイメージ自体がそもそも良くない(?)(汚い、きつい、休み少ない、残業多い、給料安い、男ばっかり)
12 土木技術者の地位が低い 大学生等 他業界専門職に比べ土木技術者の立場は低いと感じている。
13 働き方
(長時間労働)
大学生等 長時間労働
14 働き方
(長時間労働)
若手社員
発注者
残業時間が多い(実情+学生のイメージも含む)
15 働き方
(一元的な評価軸)
管理職 働き方改革が,実労働時間短縮運動と化してきている.作業効率=成果/作業量とすれば,作業量を抑えることだけでは不十分
15 技術力不足 大学生等 採用試験を受ける学生の知識・経験・技術力が下がっている
17 インターナルコミュニケーション 業界内 業界組織が内向的かつ業界内の繋がりが希薄
18 PR力不足 業界内 土木学会としての取組みは非常に多岐にわたり、素晴らしい企画も多いがPR力が低く認知され難い。またPRしなくてもいいという意識すらある
次のページ土木業界が目指すべき在り方
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