施工の神様 powered by 施工管理求人ナビ
  • 施工の神様とは?
  • 記事掲載・取材をご希望の方へ
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設用語

建築系の職場として、阪神高速はアリなのか?

  • インタビュー
  • キャリアを考える
四国の犬
公開日:2022.09.09
  • シェア
  • Tweet
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0 コメント
  • メールで共有
建築系の職場として、阪神高速はアリなのか?
目次
  1. 建築系社員として阪神高速で働く魅力とは
  2. 建築を通して、人に感動を与えたい
  3. 建築デザインはセンス。自分に向いているものは
  4. 転勤せずに、長く働き続けられるか
  5. 中途採用でも、中途採用として扱わない
  6. 様々な制約がある中で、いかに良い建築物をつくるかが、おもしろい
  7. 少人数な存在だけに、団結力は強い
  8. なんでそんなやり方してんの?
  9. 魅力は幅の広さと達成感、加えて働きやすさ

建築系社員として阪神高速で働く魅力とは

阪神高速と言えば、橋梁や高架橋、トンネルなど土木構造物のイメージが強いが、パーキングエリアや料金所、換気所といった建築物も、快適な都市高速機能の維持には欠かせない存在だ。これらの建築物をつくり、維持管理していくため、阪神高速には総勢25名の建築系社員が在籍している。

一方、建築系の仕事と言えば、建築設計事務所やゼネコン、デベロッパーといったイメージが強いが、果たして、建築系の職場として阪神高速はアリなのか?阪神高速で働く建築系社員の方々に、阪神高速での実際の仕事ぶり、魅力などについて話を聞いてきた。

  • 寺村 省吾(てらむら しょうご)さん
    阪神高速道路株式会社 保全交通部 施設管理課 課長代理 入社6年目
  • 大丹生 栞(おおにゅう しおり)さん
    阪神高速道路株式会社 保全交通部 施設管理課 入社6年目
  • 中村 美貴(なかむら みき)さん
    阪神高速道路株式会社 管理本部 神戸管理・保全部 施設工事課 入社3年目

建築を通して、人に感動を与えたい

寺村さん

寺村さん

――建築に興味を持ったきっかけは?

寺村さん 私は山口県下関市育ちなのですが、高校生のとき、勉強するために、北九州市立中央図書館に立ち寄りました。スゴく変わったデザインで、外観のデザインもさることながら、図書館内部も雰囲気があって「普通の図書館と違うなあ」と印象に残りました。後で知ったのですが、この図書館は建築家の磯崎新さんのデザインによるものでした。これが建築に興味を持ったきっかけでした。

建築を通して、人に感動を与えたい、都市や社会、まちに貢献したいと考えるようになり、大学は建築学科を志望しました。関わり方は漠然としたイメージしかありませんでしたが、なんとなく「建築物をつくりたい」という気持ちでした。

大丹生さん

大丹生さん

大丹生さん 建築は衣食住の一つであり、社会に貢献できる分野だと思ったので、大学で建築学科を志望しました。「建築に関われたら良いな」という程度で、建築という分野の中で「これをしたい」というのはとくにありませんでした。

中村さん

中村さん

中村さん 中学校のとき、国語の先生が「自分は教師にならなかったら、建築士になっていた」という話をしていました。それで、建築に対してなんとなく興味を持っていました。大学に進学する際、誰の生活にも関わるモノなので、自分の仕事にしたら楽しいかなと思って、建築学科を選びました。

私も建築に対して具体的なイメージを持っていたわけではありませんでした。なんとなく「意匠デザインや設計をやりたい」ぐらいの気持ちでした。

建築デザインはセンス。自分に向いているものは

――実際に建築を学んでどうでしたか?

寺村さん 建築はだいたい計画系、環境系、構造系の3つの分野にわかれており、普通は途中でどれかの分野に特化するものですが、私の場合は、すべての分野に興味があったので、すべての分野の授業を4年生まで受け続けました。けっこうムリして受けていましたけど、これによって、自分の得意不得意が見えてきたと思っています。

たとえば、デザインや設計はセンスが必要ですが、私にはまちづくりや都市計画といった取り組み的なもののほうがおもしろいと感じたので、研究室は都市計画・まちづくり系の研究室を選び、大学院までいきました。大学は神戸大学でした。

――デザインや設計はあきらめた?

寺村さん そうですね。あと、自分の職にするには難しいというのもありました。本当にセンスがないと、建築デザインを職にするにはハードルが高いと感じていました。

――大丹生さんはどうでしたか?

大丹生さん 私は関西大学に入学しました。デザインや意匠の授業はおもしろかったのですが、寺村さんと同じく「自分の仕事にはできひんな」と思いました。構造計算とか他の分野もあまり好きではありませんでした。「これをやりたい」というよりは、どの分野もまんべんなく学んだという感じでした。

なので、研究室もある意味、何でもできそうな建築史研究室を選びましたね。卒論は、「天神橋筋商店街の成立と発展」というまちづくりっぽい研究をしていたので、発表のとき、「なんでこの研究室でそんなことしてんねん」と友達から言われました(笑)。

――中村さん、どんな感じでしたか?

中村さん 私も製図や意匠デザインに興味があったので、そういう授業を受けていたのですが、作品を提出するのに、とにかく時間がかかるんです。提出日の数日前になると、みんな泊まり込みで作業していました。そんな中、私は勉強を進める中で、環境分野に興味を持ったので環境系の研究室に入りました。ヒートアイランド対策とか、まち全体の都市環境を改善するような研究をしていました。大学は寺村さんと同じ大学でした。

【関西】”即日働ける”施工管理の求人特集 [PR]

転勤せずに、長く働き続けられるか

――就活はどんな感じでしたか?

寺村さん 阪神高速は中途入社でして、新卒としては、私が就活したころは就職氷河期で、大学の推薦枠もほとんどありませんでした。私自身は建築を通してまちづくりに関わりたいと思っていたので、就職先はデベロッパーを中心に受けていました。最終的に、大手ではなく、大阪のベンチャー系のデベロッパーに就職しました。新卒入社後は、マンションを中心に、商業施設、オフィスビル、ホテルなどの開発事業の事業企画を手がけてきました。

――マネジメントの仕事?

寺村さん まあ、そうですね。とは言え、会社に入ってから一級建築士の資格をとり、建築的な仕事に関わったこともありました。

――阪神高速に転職した理由はなんだったんですか?

寺村さん 前の会社が休みをとりにくい仕事だったからです(笑)。妻はハウスメーカーで働いているので、土日は私が子供の面倒を見ていたのですが、土日も普通に仕事がありました。子供を無理やり保育園にあずけたりして、なんとかやりくりしていたのですが、そんなとき、たまたま情報収集のために登録していた転職サイトを介して、阪神高速の存在を知り、転職することにしました。

――ワークライフバランスが理由だったということですか?

寺村さん そうですね。あと、不動産マーケット自体が年々小さくなっていたので、デベロッパーの仕事もそろそろ限界かなという思いもありました。

――阪神高速について、どう思っていましたか?

寺村さん そもそも「道路会社で働く」という発想は一切ありませんでしたし、阪神高速に建築の仕事があることも知りませんでした。事業説明を受けたとき、「建築としてはかなりレアなことをやっているな」と思いました。たとえば、料金所とかパーキングエリアとか、土木構造物の上に建築物が載っかっているのが、スゴく特殊だなと思いました。

――大丹生さん、就活はどうでしたか?

大丹生さん 業界や業種などをあまり絞らず、いろいろな会社を受けていました。そんなとき、母親の知り合いがとある道路会社に勤めていて、ネットで調べてみると、道路会社にも建築職があるということを知りました。それで阪神高速を受けたという感じです。発注者なので、設計だけとか施工だけというのではなく、幅広く建築の仕事に携われることに、魅力を感じました。

――地元で働きたいというのはありましたか?

大丹生さん 引っ越しを伴う転勤がイヤだったこともあり、生まれ育った地元関西で働きたい気持ちが強くありました。あと、人生設計を立てるうえで「長く働き続けられる会社が良いな」と思っていたので、それも阪神高速を選んだ理由の一つです。

――中村さんはどうでした?

中村さん 就活に際しては、「馴染みのある関西で社会貢献できる仕事につきたい」と考えていました。いろいろ調べているとき、「インフラ会社である阪神高速が良いな」と思いました。さらに調べると、建築職もあると知りました。

――建築設計事務所やゼネコンなどは視野に入らなかった感じですか?

中村さん そうですね。私はアキっぽい性格なので、ずっと設計とか、ずっと施工とか、ずっと同じ仕事をするのは合わないなと思っていました。大丹生さんと同じく、企画や設計、施工など幅広く仕事ができる阪神高速に魅力を感じました。「長く働けそう」というのも大きかったですね。別の会社からも内定をいただいていたのですが、阪神高速よりも離職率が高かったんです。

次のページなんでそんなやり方してんの?

12»
  • この記事をシェアする0
  • この記事をツイートする0
この記事のコメントを見る0
こちらも合わせてどうぞ!
「阪神高速って、土木の職場として実際どうなの?」入社3年目の土木系社員の本音に迫ってみた
「阪神高速って、土木の職場として実際どうなの?」入社3年目の土木系社員の本音に迫ってみた
入社3年目、土木系若手社員の本音 阪神高速道路株式会社(本社:大阪市北区)の入社3年目の土木系社員に取材する機会を得た。入社3年目と言えば、一般的に、組織や仕事にある程度慣れるころだが、その一方、いろいろと察し始めるころ...
“世界屈指の難工事” 鍋立山トンネル貫通から学ぶ、土木技術者の心得
“世界屈指の難工事” 鍋立山トンネル貫通から学ぶ、土木技術者の心得
本を読んで、改めて知った難工事 今回の年末年始は実家帰省を止めたため、やることが全くなかった。何にもせず、ただぐうたらするだけでは、いざ仕事が再開したときにすぐ仕事に入れる自信がなかったので、いくつかの書籍を読んだ。 そ...
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
※本記事は『建設ITワールド』の許諾を得て掲載しています。 「BIMを活用したいけれど、人材が見つからない」「どう始めたらいいの?」—そんな悩みを解決するのが、ウィルオブ・コンストラクション(本社:東京都新宿区)が提供す...
“普通のJK”がダム現場を激写。ファインダーの先には何が見えたか?
“普通のJK”がダム現場を激写。ファインダーの先には何が見えたか?
八代白百合学園JKが立野ダム工事現場を撮る 以前、土木写真部と八代白百合学園高校・写真部の座談会記事を公開した。その際、現在建設中の「立野ダム(熊本県南阿蘇村)で工事現場写真を撮ろう」という話で盛り上がった。 その後、土...

この記事を書いた人

四国の犬
この著者の他の記事を見る
基本的には従順ですが、たまに噛みつきます。
建築系の職場として、阪神高速はアリなのか? 建築系の職場として、阪神高速はアリなのか?

施工の神様をフォローして
最新情報をチェック!

  • フォローする5388

現場で使える最新情報をお届けします。

  • 施工の神様
  • インタビュー
  • 建築系の職場として、阪神高速はアリなのか?
  • 施工の神様
  • キャリアを考える
  • 建築系の職場として、阪神高速はアリなのか?

コメント(0)

コメントフォームへ

コメントする コメントをキャンセル


コメントガイドラインをお読みになった上で投稿してください。

email confirm*

post date*

あなたも施工の神様に記事を投稿してみませんか?
おすすめ記事
  • 【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

    【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

  • 点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

    点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

  • 「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

    「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

  • 「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

    「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

  • 建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

    建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

  • 人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

    人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

注目のコメント
  • 権力を振りかざす世間知らずの勘違い野郎どもは本当に消えていただきたいです。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 公務員なんて、甘ったれのわがまま人間の巣窟。特に、バブル世代にパワハラとかするのが多い気がする。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 34℃で湿度がどれくらいか判断出来ないが今日びの38℃超え猛暑に比べればまだまし。 皆が言う体調管理なんかで対応出来る範囲を超えている。 朝一番から警戒レベルMAXが普...

    最高気温36℃の”猛暑日”。舗装工事は中止すべきか?【熱中症対策】
  • 勝手に喫煙休憩するな→即飛び蹴り シュールなコントみたいだな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 辞めていいんじゃねーか? 下請けの奴隷ならともかく、大手ゼネコンの現場監督ならやりたい奴いくらでもいるだろw

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 若くても無能なら要らない

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • そんな無能はやめた方が現場のためだよ

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 飛び蹴りは普通に罪にならないか?

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 休憩するなら水分取るだけで充分なのにねwタバコまで吸いに行き注意されると即飛び蹴りとはヤニ中毒は危険だな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 結局本人の申告によるものでしかないので、無理がありますよ。 すべての作業員さんにカメラつけて録画でもするならば別ですが。 公共工事にしろ民間工事にしろ、昔からすれ...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 熱中症チェックシートは本当に不毛。 挙句の果てに、それを書いていても熱中症が発生したら「管理が甘かったからだ!」といってチェック項目を増やしたり、記入内容の真偽を...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 建設業界のパワハラと言うよりは特定の会社の特定の上司のパワハラ。

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 返信した人の日本語もわかりません。 やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 建設業界って 何処に業界のパワハラをかいてるの? やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 所長が部下の人間性を否定するような現場がうまく回るはずがない。 現場は信頼関係で成り立っている。 現場の雰囲気は主に所長がつくりあげあてしまう。そのような管理職が...

    65歳以上と外国人は、全員”安全弱者”のヘルメットバンドをつけろ!? 納得できない話
  • この著者は神様とは思えないです まず、職人は工程を縮めたいんじゃなく無駄が嫌いなんです。それは管理者もだと思いますよ。 無駄=損害ですからね。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • スーパーゼネコンの監督とは仲良くなれないな。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • まったく現場の事を理解していない! もっと色んな事を経験して、勉強して下さい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • 不仲は横柄で生意気ななゼネコンのセコカンが原因だと思いますけどね。 舐められない様な教育受けているので仕方ない所もありますが。 職人さんも見栄えよりも工数へらして...

    「不仲説」 現場監督と職人
  •  不仲なら発注しない、請負わない。 お互い仕事できなくなればいい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設
    用語
【PR】施工管理技士の転職に特化した求人サイト
施工の神様ロゴ
  • 施工の神様とは?
  • 原稿募集
  • 取材ライター募集
  • 運営会社
  • PR・プレスリリース
  • プライバシーポリシー
  • 広告掲載について
  • お問い合わせ
Copyright © 2025 WILLOF CONSTRUCTION, Inc. All Rights Reserved  リンクフリー
施工の神様