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「阪神高速って、土木の職場として実際どうなの?」入社3年目の土木系社員の本音に迫ってみた

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四国の犬
公開日:2022.08.18 / 最終更新日:2025.03.14
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「阪神高速って、土木の職場として実際どうなの?」入社3年目の土木系社員の本音に迫ってみた
目次
  1. 入社3年目、土木系若手社員の本音
  2. なくなったら、社会が困る学問はなんだろう
  3. 土木が一番生きる会社はどこだろう
  4. なんじゃこりゃ、土木じゃないやん
  5. 世界的ビッグプロジェクトというアツい世界を経験
  6. それなりに楽しめたということにしておきたい
  7. 本当に実在する人なんだろうか
  8. 改善できれば楽しくなる
  9. 仕事の中身がわかれば絶対に楽しい
  10. 思いついたことはドンドンやっていい
  11. あせらず、急がず、自分の強みを身に着けていきたい

入社3年目、土木系若手社員の本音

阪神高速道路株式会社(本社:大阪市北区)の入社3年目の土木系社員に取材する機会を得た。入社3年目と言えば、一般的に、組織や仕事にある程度慣れるころだが、その一方、いろいろと察し始めるころでもあり、けっこうクリティカルな時期に当たる。

今年に限っては、例の疫病とともに、その社会人生活をスタートさせたちょっと特殊な世代だったりもする。「今、このタイミングでしか聞けない若手社員の本音というものがあるはずだ」ということで、例によって、ユルく取材してきた。

  • 鳥越 宇人(とりごえ そらと)さん
    阪神高速道路株式会社 技術部技術管理課
  • 西村 美紀(にしむら みき)さん
    阪神高速道路株式会社 技術部技術推進室
  • 佐川 弘(さがわ こう)さん
    阪神高速道路株式会社 神戸管理・保全部保全管理課

なくなったら、社会が困る学問はなんだろう

鳥越さん

鳥越さん

――土木に興味を持ったきっかけを教えてください。

鳥越さん 大学に進学する際は、建築士の資格をとりたいと考えていました。それで、土木学科にもかかわらず、建築士の資格もとれるということで、大阪市立大学工学部都市学科に入学しました。

ところが、大学で勉強しているうちに、土木のほうがスケールが大きい点に魅力を感じ、徐々に土木に興味を持つようになりました。授業の一環で、当時建設中だった阪神高速の大和川線の現場を見たのが印象に残っています。研究室は地盤工学でした。

西村さん

西村さん

西村さん 大学に進学する前は、環境問題に興味がありました。環境のことについて学べる学科ということで、岡山大学の環境理工学部環境デザイン工学科に入学しました。この学科は環境のことも学べるけど、メインは土木の学科なので大学では土木の勉強もしていました。

そんなあるとき、地盤沈下や液状化のメカニズムに関する土質系の実験の授業を受けた際に、「おもしろい」と感じました。それが土木に非常に興味を持ったきっかけでした。大学院は、大阪大学で土質の研究をしました。

佐川さん

佐川さん

佐川さん 広島大学に入学したときは、「これを勉強したい」というものはとくにありませんでした。2年生に上がるときに、自分の専攻を選べるのですが、ギリギリまで決められませんでした。そこで、自分なりに「なくなったら、社会が困る学問はなんだろう」ということで、ふるいにかけました。

その結果、最後に残ったのが土木でした。それでエイッという感じで、社会基盤環境工学プログラムへの配属を希望して土木を学ぶことにしました。

――ちなみに、「この学問はなくても社会は困らない」と考えた学問はあったのですか?

佐川さん そこはノーコメントで(笑)。ボクの知識が浅かっただけで、どの学問も社会の役に立っていると思います。ただ、そんなボクにも、目に見えて社会の役に立っているように見えたのが土木だったということです。

――土木の中でもこれに興味を持ったというのはあったのですか?

佐川さん ところが、土木を選んだものの、その後土木に対する興味は一旦失われてしまったんです。大学院では、土木とは全然別の国際系の学部に進学し、統計学の研究をしていました。周りの学生の8割ぐらいは留学生でした。ゆくゆくは国際的なコンサルで働くのもアリかなと考えていましたが、紆余曲折あって、最終的には、再び土木の世界に舞い戻ったという感じです。

――国際的なコンサルで働くのはあきらめた?

佐川さん 大学OBの方のお話を聞くと、治安の悪い国々をずっと飛び回るという仕事のスタイルということでした。すごく面白そうではあったんですけど、そういう働き方は自分の性に合っていないと考えるようになりました。

あと、多くの外国の方と交流していくうちに、自分の専門性を持つことが大事だと思うようになったのですが、「自分の専門性ってなんや」と考えたときに、土木に立ち戻ったという感じでした。

土木が一番生きる会社はどこだろう

――就活はどんな感じでしたか?

佐川さん 自分が学んだ土木関係の仕事で、地元で腰を据えて働けて、かつ海外での仕事もできるということで活動しました。

――ご出身は?

佐川さん 神戸市です。

――やっぱり地元で働きたい?

佐川さん 若いうちは全国転勤も大丈夫だろうけど、年をとって全国動き回るのはシンドいんじゃないかなという思いがありました。

――西村さん、就活はどんな感じでしたか?

西村さん 鉄道会社、エネルギー会社、高速道路会社など、インフラ系の会社に就職したいということで、活動していました。最初は鉄道会社で働きたいと思っていたのですが、業界や企業研究を深めていくうちに、「土木が一番生きる会社はどこだろう」ということが気になり始めました。それは道路会社だということで、最終的に阪神高速を選びました。

――大阪神戸で働きたいというのもあったわけですか?

西村さん そうですね。私も出身が兵庫県なので、馴染みのある関西で働きたいという思いはありました。関西で働ける道路会社となると、ほぼ阪神高速一択でしたね。

――鳥越さん、就活は?

鳥越さん ゼネコンやコンサルは専門性が強いイメージがありました。就活時点では、特定の分野に特化した仕事より、計画から維持管理までいろいろな仕事ができる発注者の仕事のほうが、自分には合っていると思ったので、インフラ系の発注者というところで就活しました。

私も兵庫県出身なのですが、地域に根づいて働くなら、生まれ育った関西でという思いがありました。ということで、インターンでもお世話になったこともあり、阪神高速を選びました。

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なんじゃこりゃ、土木じゃないやん

なにやら仕事中の鳥越さん

なにやら仕事中の鳥越さん

――最初の仕事はどうでしたか?

鳥越さん 最初の配属先は、管理本部の管理企画部保全事業統括課というところでした。職場は朝潮橋で、保全事業のとりまとめをする部署で、ボクは予算・固定資産管理や工事発注、広報など企画系と言われる仕事を担当しました。

入社当初にやった仕事は、固定資産管理関係の業務だったのですが、言葉もわからない中、「なんじゃこりゃ、土木じゃないやん」という第一印象でスタートしました。結果的には、土木知識が固定資産管理において重要ということもわかり、非常に勉強になりましたが、最初はビックリしました。

――こういう仕事をしたいと希望は出したのですか?

鳥越さん とくに希望は出さなかったです。「なんでもやります」みたいなことを言いました。

――なにが良かったですか?

鳥越さん 保全の仕事について幅広く知ることができたことです。何度か課の中でも担当替えがあったので、課内の業務を一通り経験することができました。

――土木のポストなんですよね?

鳥越さん そうです。例えば、固定資産関係の業務でいえば、工事が終わった後に、資産として計上する妥当性を工事の内容を踏まえて確認するといったことをしていました。

――建設ではなく、保全だったことはどうでしたか?

鳥越さん 全然問題なかったです。今は保全でも大規模更新・修繕などの事業もあるので断然アリだと思いました。

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基本的には従順ですが、たまに噛みつきます。
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