ボアホールスキャナーとは、岩盤内の亀裂の状況を探る装置で、医療機器でいえば(胃カメラ)に相当するものである。岩盤に削孔したボーリング孔に観測機器を下ろし、地表に送られてくる360度の鮮明な連続展開画像で亀裂の状況を観測できると共に、画像データを保存できる。従来は数センチの部分画像をジグソーパズル的に手作業で貼り合わていたため、亀裂の状況を把握するのに大変な時間と費用を要した。ボアホールスキャナーの観測速度は従来の方式の5倍(36m/h)にスピードアップされたため、岩盤検討に要するコスト・工期が大幅に低減できる。