焼却灰オンサイト安定化促進(FAST-BOX)システムとは、フジタによって開発された焼却灰脱塩処理システムのことで、原理的には、鋼製コンテナ/散水装置/CO2通気装置で構成され、コンテナ内(2.5t/基)に焼却灰(鉛/Ca含)を入れて、CO2処理/散水処理を組み合わせて、塩類/有機物を(5~7割)洗い出す/除去することで、処理後の焼却灰をコンテナ積載して最終処分場に運搬するものである。従来型では熱処理/薬剤処理/洗浄脱塩処理を行うため、専用の処理施設が必要とされるが、焼却灰オンサイト安定化促進(FAST-BOX)システムは既設のごみ焼却施設に取り付けられ、かつ中間処理を自前で簡易実施できるため、産業廃棄物処理業者に委託するなど中間処理の手間が不要となり、大幅なコスト削減に寄与するものとされる。ちなみに、焼却灰オンサイト安定化促進(FAST-BOX)システムは焼却灰の処理量(20t/日)を目安とする中規模施設の管理自治体/処理業者向けへ導入が期待されている。