超大型免震ゴムとは、ブリヂストンによって開発された超高層ビル(40階建;150m超)向けの免震ゴムのことで、丸型(最大Φ1800mm)では国内最大とされ3800tもの柱荷重(長期使用)に対応可能とされる。従来型の免震ゴムの対応柱荷重は3000tとされ、超高層(150m超)における柱の数/配置に制限があった経緯から、超大型免震ゴムの開発によって設計の自由度が享受/反映できるようになる。原理的には、薄いゴム/鋼板を交互に重ねるもので、加硫と呼ばれる工程で熱/圧力を加えることで、外側/芯部に加えて別の軸からも加熱が可能となるため、均一で高精度な熱入れが可能とされる。尚、超大型免震ゴムには、天然ゴム系/高減衰ゴム系/鉛プラグ挿入型の3種類に分類され、新築/改修にも適用可能とされる。ちなみに、横浜工場には5000tの荷重に対応可能とされる新しい50MN試験機が導入され、1.5mの水平変形など更に大きな揺れを想定した試験が実施できる環境となっており、検査体制ならびに品質向上も期待される。