工事計画の届出
工事計画は、工事の内容によって届出日と届出先が決まっています。その違いが試験問題に出題されます。
重大な労働災害が生じるおそれのある仕事
下記に定められた、比較的大規模で災害の恐れのある工事は、計画している工事の作業開始の14日前までに労働基準監督署長に、大規模で事故が起こると大災害につながる恐れのある工事は、作業開始の30日前までに厚生労働大臣宛に工事計画の届出が必要となる。
届出先 | 労働基準監督署長 | 厚生労働大臣 |
---|---|---|
届出日 | 14日前 | 30日前 |
1. 建築物・塔(高さ) | 高さ31mを超える建築物または工作物の建設等 | 高さ300m以上の塔の建設
堤高150m以上のダムの建設 |
2. 橋梁(支間長) | 最大支間50m以上の橋梁の建設等
最大支間30m以上50m未満(都市部等)の橋梁の上部構造の建設等 |
最大支間500m(吊り橋の場合は1,000m)以上の橋梁の建設 |
3. ずい道(長さ) | ずい道内の建設等 | 長さ3,000m以上のずい道等の建設
長さ1,000~3,000mのずい道等の建設で深さ50m以上のたて坑の掘削を伴う工事 |
4. 圧気工事(圧力) | 圧気工法による作業 | ゲージ圧力が0.3MPa以上の圧気工法による作業 |
5. 掘削工事
(掘削深さもしくは高さ) |
掘削の深さもしくは高さが10m以上である地山掘削 |
工事計画の届出の練習問題
【例題】
◇ 次の(1)~(4)の記述のうち、労働安全衛生法上、工事の開始の日の30日前までに、厚生労働大臣に計画を届け出なければならない工事が定められている工事はどれか。
(1)高さが250mの塔の建設
(2)堤高が130mのダムの建設工事
(3)長さが800mのずい道の建設工事
(4)最大支間1,200mのつり橋の建設工事
解答(4)…塔の場合は300m以上、ダムの堤高は150m以上、ずい道は3,000m以上、吊り橋は支間長1,000m以上の場合に30日前までに、厚生労働大臣に計画を届出が必要
◇労働安全衛生法上、工事開始日の14日前までに労働基準監督署長に計画の届出の必要な工事が定められているが、次の(1)~(4)の記述のうち、届出の必要のない工事はどれか。
(1)掘削の深さが15mの地山の掘削工事
(2)高さ30mの工作物(橋梁を除く)の建設工事
(3)内部に労働者が立ち入るずい道の建設工事
(4)最大支間80mの橋梁の建設工事
解答(2)…高さ31m以上の工作物の建設工事の場合に届出が必要となるため、高さ30mの場合不要である。
施工の神様の記事を教科書のようにさせてもらってます。
この教科書で勉強し、今年1級土木施工管理技士に挑戦するものですが、2/11にUPした記事のことで質問します。
記事の一番最後に練習問題がありますが、問題は届け出が「必要ない」工事の回答であってますか?
(◇ 次の(1)~(4)の記述のうち、労働安全衛生法上、工事開始日の14日前までに労働基準監督署長に計画の届出の必要な工事が定められている工事はどれか。
(1)掘削の深さが15mの地山の掘削工事
(2)高さ30mの工作物(橋梁を除く)の建設工事
(3)内部に労働者が立ち入るずい道の建設工事
(4)最大支間80mの橋梁の建設工事
解答(2)…高さ31m以上の工作物の建設工事の場合に届出が必要となるため、高さ30mの場合不要である。)
問題が「必要な」となってますが、「必要ない」であってますか?
細かいことを突っ込みますが、教科書がこの記事しかないので確認のためコメントさせていただきます。
確認よろしくお願いします。
こんにちは、「施工の神様」編集部です。いつもご愛読いただきありがとうございます。
ご指摘の件ですが、おっしゃるとおりです。大変失礼いたしました。
以下の通り訂正しましたのでご確認ください。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
誤 ◇ 次の(1)~(4)の記述のうち、労働安全衛生法上、工事開始日の14日前までに労働基準監督署長に計画の届出の必要な工事が定められている工事はどれか。
正 ◇ 労働安全衛生法上、工事開始日の14日前までに労働基準監督署長に計画の届出の必要な工事が定められているが、次の(1)~(4)の記述のうち、届出の必要のない工事はどれか。