ベーン試験は、軟弱な粘土性の土の試験に用いる
ベーン試験では、主に粘着力(c)を求めます。
ベーン試験の利用方法としては、細粒土の斜面や地盤の安定性を検査するために用いられます。粘着力を算出することにより、法面の土工現場において勾配の決定につながります。
盛土の法面では、粒度の悪い砂の場合で盛土高が10m以下の場合において、勾配は1:1.8~1:2.0といったように土質によって勾配は定められています。
ベーン試験ではベーンブレードと呼ばれる十字翼を回転性ロッドで挿入し、緩やかに回しながら最大抵抗を算出して、土の粘着力がどのぐらいあるかを測ります。
平板載荷試験は、作業スペースが大きい現場でないと難しい
平板載荷試験とは、簡単に言えば、地盤の安定性を求める試験です。地盤の安定性を示す値として地盤係数(K)という単位を用います。主に、土の締固めの際に用いられる施工管理の方法です。
平板載荷試験では、円型の載荷版に荷重をかけていき、時間ごとに沈下量を計測していきます。
沈下量が少ないほど地盤は安定していると考える事が出来ます。結果、地盤の許容支持力を求めることが出来ます。
現場浸水試験は、算定式の方法によって値が違ってくる
現場浸水試験の試験結果の利用方法は、浸水関係の設計計算、または地盤改良の工事の設計の際に用いることが出来ます。
現場浸水試験とは、ボーリング孔を使って地下水位を強制的に変化させて、浸水係数(k)の算出を行なうテストになります。
現場浸水試験は簡単で手軽なので数多く行われる試験ですが、もともと浸水性の高い地盤では信頼性が低くなるので注意が必要です。利用される算定式は仮定のものであり、算定式の方法によっては値が違ってきます。
・・・土質の調査には、上述以外にも多くの試験が存在します。土工の施工管理を行う上で、どんな土質なのかを理解することは非常に重要です。ここで紹介した試験方法は基本なので、しっかり覚えておきましょう。
たまには先輩の土木施工管理技士と、くだらない話ばかりでなく、こんな真面目な話をするのも一興ではないでしょうか?