親会社の中途採用者を「外注社員」が指導
入社3年目に差し掛かり、私は親会社の事務所の仕事を担当するようになりました。
その親会社の事務所には、外注先や人とうまく喋れない、ねちっこい所長がいて、とてつもなく暗い雰囲気の事務所でした。そこへ40代のA氏が中途採用で転職してきました。私たち協力会社の中では「やっとまともな人間が入ってきた!」と話題に。しかし、それは大きな間違いでした。
その中途入社のA氏と一緒に工事を行うようになってから、色々な相談を受けたのですが、そもそもA氏は建築資材の商社出身で、現場希望ではなく内職(本社)希望だったとのこと。入社1週間で、書類の作成方法も仕事の進め方も教えてもらっていないのに、この現場の配属となり、すでに転職したことを後悔していました。さらに事務所の雰囲気もすごく嫌いだと嘆いていました。
事務所の空気感は、所長の雰囲気で決まることが多いですが、たしかに、この事務所は、私が経験したゼネコンやサブコンの事務所の中でも、ワースト3に入る雰囲気の悪さでした。そして、所長から仕事を教えてもらえない中途採用者A氏は、外注社員に教えてもらいながら仕事をやっていましたが、そのことが気にくわない所長は、外注社員を叱咤するという有様です。
その後、中途入社のA氏は、部長に相談し約1ヶ月で、他の現場事務所に移動していきました。