建設業に従事する人たちの「飲み会」は質が違う
学生時代、仲の良い友達と飲み会をして、バカ騒ぎにあけくれた時期がある。それはそれで楽しかったが、建設業で働くようになって開催される飲み事は飲み方が違う。
まず最初の一杯の味が「神の味」と称される。これは建設業界(私の周りの現場の人だけかもしれないが)ではみんなそう呼んでいる。
特に夏。炎天下の中、直射日光を受けて、作業をする。20~30キロの資材を持って歩き回り、時にはサウナのような部屋でドリルで穴をあける作業もする。体の70%は水分でできているといわれているが、その水分がまるっと一回なくなっているのではないかというほど汗をかく。
そんな一日が終わって飲む一杯だから、ただの「うまい」では言葉足らずなのだ。それに体を酷使した後のアルコールだから、酒の酔いも早い。学生時代は予算を気にする飲み方だったが、建設の飲み会の支払いは社長と相場が決まっている。そんなうちの社長は「死ぬまで飲んでいいぞ」と豪語する。
建設業の「飲み会」は縦社会
無礼講だといって始まった飲み会も、酒が進むにつれ状況は変わる。職人ばかりが集う飲み会なのだ。もともと気性が荒いのに、現場では「猫」を被っていた職人も、アルコールで「猫」の仮面を脱ぎ始める。「もう飲めないです」と言えば、「おれの酒が飲めないのか!」と癇癪を起す。ちょっとした仕事のミスについて、急に集中砲火の説教が始まる。これみよがしに、上司と部下の関係を確立させようとする。
そして決まって言う言葉は、「わしらの時代は・・・」から始まる思い出話になるのである。若者離れが進めば、こうした説教もできなってしまう。
誠に由々しき事態である。
自分で神様って言ったり、神の味とか、神が好きだね。
神が好きなんじゃなくて語彙が乏しいの。
建設業もそろそろいい加減今の時代を理解した方が良いと思います。今さら受け入れられ るかと怒られるかもしれないけど。