配筋作業を「簡単」にする鹿島建設のラクラクロールマット工法
従来の配筋作業は、すべて「人力」によるものであり、配筋作業の省力化が望まれていた。
特に、面積が広い土木構造物の配筋作業は、作業が長期間にわたるため大変だ。また、太径の鉄筋を用いる場合、非常に重量があるので作業員の肉体的負担が否が応でも大きくなっていた。
そこで、鹿島建設はスギウラ鉄筋と共同で、従来のロールマット工法を改良し、ラクラクロールマット工法を開発。このラクラクロールマット工法で配筋作業を行えば、作業員の肉体的負担は大幅に軽減し、安全性・生産性が高まると期待されている。
ラクラクロールマット工法について、簡単にまとめておく。
作業員の肉体的負担を大幅に軽減するラクラクロールマット工法
従来、コンクリート工事における配筋作業は、段取り筋の設置や位置出し、鉄筋の運搬や間配り、間隔調整、結束など、これらの作業をすべて人力で行っていた。重量物の運搬や、中腰での作業を余儀なくされるため、作業員にとっても非常に肉体的負担が大きい作業だった。
しかも、熟練の作業員の高齢化、そして、建設業界で懸念されている将来の担い手不足の観点からも、作業員の負担を軽減することは喫緊の課題となっていた。
そこで、鹿島建設がスギウラ鉄筋と共同で開発したラクラクロールマット工法の出番だ。
このラクラクロールマット工法では、あらかじめ展開用ロープをロール状のユニット鉄筋に仕込んであるため、作業員は展開用ロープを引くだけで、配筋作業を終えることが可能になる。
ラクラクロールマット工法によって大幅に作業員の肉体的負担が軽減され、また、作業時間も従来の約半分まで短縮でき、安全性と生産性の向上を図ることが可能になる、というわけだ。