クレーンオペレーターの異様なこだわり
ある日、私は昼時を狙って、挨拶代わりの缶コーヒーを持って、Kさんのもとへ向かった。
Kさんは私の不躾な質問にも嫌な顔ひとつせず、クレーンオペレーターとしての持論や技術について余すことなく話してくれた。
「クレーンをゆっくり移動させるだけなら、誰でもできる。常にクレーンの回転速度とブームの長さを最適な状態にして、機械に一番負担の少ない状況で運転するのがプロだ」
「クレーンをピタッと止めるためには、慣性を殺す速度調節のタイミングが大切だ」
さらに、
「ちょっとした工夫で、機械の消耗や燃費が全然違ってくる。それに気付いてから、記録を取るのが日課になってね」
と、細かくクレーンの操作について記録された手帳を私に見せてくれた。
まだ若かった私は、こんなプロ意識を持ったクレーンオペレーターが存在することに度肝を抜かれた。
クレーンオペレーターへの合図の出し方
当時の私にとって一番ありがたかったのは、クレーンオペレーターに送るサインの出し方やコツをKさんが教えてくれたことだった。
「細かいサインは色々あるが、どんなに離れていても、必ず目を見て合図をするのが鉄則だ」
「大きくゆっくり自信を持ってサインを一発で伝えろ」
「気の合ったクレーンオペと、合図の出し手が揃えば、2人で何でもできる」
Kさんは熱く語った。
やがて私は「Kさんと組んで仕事がしてみたい」と思うようになった。
今、移動クレーン車資格取りに行っております
とても今後の参考になりました、
来月実技試験なのでこの記事とても良かったです練習したいと思います
ありがとうございました