お風呂もあくまで家の中にある部屋の一つ
上代社長は空気の流れを取り入れた、高気密高断熱の設計を得意としている。
しっかりと換気をしながらも、暖房効率よく空気を綺麗にするシステムを採用。これにより、24時間暖房をつけっぱなしにしても省エネが実現できる。だが、最近は省エネを前面には出していないようだ。
「以前は省エネ性能を打ち出していましたが、究極の省エネは暖房をつけないことなので、もったいない精神に火が付いてしまいますからね。最近は“天井のないお風呂を建てています”と訴求することも多いです。
私達は今、お風呂場としての空間を仕切らず、他の部屋とつなげる仕様を標準にしています。お風呂も生活空間の一部で、閉ざされた個室である必要はないんだという視点を持ってもらうことが大事だと思っています」。
このような画期的な手法は、上代社長だけで思いつくわけではないそうだ。「百年の家プロジェクトに参加していることで、全国100数社のトライ&エラーの情報が入ってきます。自分一人だったら思いつかなかったこともたくさんあります。進化のスピードも劇的に早くなっていますね」。
工務店社長が考える、いい家の絶対条件とは?
地元の「いずも百年の家プロジェクト」のメンバーは仲間でもあり、ライバルでもある。「2カ月に1回はいずも百年の家プロジェクトの定例会に参加して情報共有しています。講演会の開催やイベント参加も積極的に行っています。年に数回は他県へ研修に出かけています。切磋琢磨できているのでとてもありがたいですね」。
「結局のところ…いい家を建てたいんですよね」と話す上代社長に「いい家」の条件を聞いてみると、
「やはり住む人が健康で、長生きできる家がいい家です。そのために必要なのが暖かいこと、日当たりがよくて明るいこと、そして地震に強いことだと思います。ここ数年、本当に進化のスピードが早いのですが、だからこそ家づくりが完成形になったとは思いません。まだまだもっともっといい家が建てられるのだろうなと感じています」。
この夏から「ル・ラク・ホーム」と名前を変える予定の上代工務店。「ル・ラク」は英語のリラックスに当たるフランス語から。これからも住む人が心からくつろげる家が生まれるに違いない。
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