建設業界初、「勇気ある経営大賞」を受賞した丸高工業
東京商工会議所が主催する第15回「勇気ある経営大賞」に、建設業界からはじめて、丸高工業(東京都品川区)が選ばれた。耐震・改修の設計、施工などを手がける丸高工業は、建設業最大の課題とも言える人手不足と生産性向上に正面から挑んでいる。
建設現場における800の作業工程を分析することで、建設職人の技能を必要としない作業を標準化し、工期短縮を実現したほか、騒音なしでタイルを破損せずに剥がせる「タイルメクリックス」などの工事騒音を消音化する新技術などが高く評価された。これらの取組みは、国土交通省の専門官等からも、「素晴らしい取組みだ。目から鱗が出る技術。ここまで作業現場に踏み込んだ技術はみたことがない。できうる限り応援したい」とエールが送られた。
丸高工業の髙木一昌社長は、「将来的には自社で保有する技術・技能を、建設業界全体で共有するために自ら協会を設立し、今後10年間にわたって110万人の建設技能労働者が離職する時代を、みんなで乗り切っていきたい」と語る。耐震補強・改修工事のトップランナーである丸高工業の、イノベーションへの挑戦について髙木社長に話を聞いた。