「造園工事」は工事現場を彩る仕事
広島県広島市に生まれ育った高野は、地元の高校を卒業後、福岡大学工学部建築学科に入学する。
建築学科に進んだことに深い意味はなかった。小さい頃からジオラマや食品サンプルが好きだった高野は、「模型作りがしたい」という単純な理由から建築学科への進学を決める。
建設業界で働くつもりもなかったが、両親には「建築士になるため」と説得して広島を出た。
大学では、住宅設備に関する研究室に所属。どのような条件下で人は快適に感じるのかを学んだ。
植物による蒸散効果や日陰効果、「フィトンチッド」と呼ばれる木々から発散され人間に癒しを与える化学物質などを学ぶにつれ、植物が人々の暮らしに与える有効性を知った高野は、造園会社に就職することを決める。
九州では希望する就職先が無かったため、上京を決意。造園工事大手の株式会社日比谷アメニスに入社した。
入社して最初に担当したのは、街路樹の施工管理。当時のことを「職人さんの作業が安全かどうかを見ているだけだった」と振り返るが、街がきれいに整えられていく様は見ていて心地よかった。
ただ、建設業界特有の働き方には苦労した。
「OJTという名のもとにすぐに現場に送られたが、職長会議に参加しても何言ってるか分からないし、現場のルールも分からない。段取りが悪かった最初の1年間は精神的にもきつかった。東京に出てきたばかりで、友達は一人もいなかったし。数少ない休みの日は、家で酒を飲みながらマンガを読んで過ごしていた」と笑う。
街路樹の施工管理を3ヶ月ほど担当した高野はその後、マンション外構の施工管理部門に異動になる。
造園工事は、植物を植えた直後が完成ではない。植物の配置は現場監督に裁量があるため、数年後に植物がどのように成長し、変化していくのかを想像しながら植栽していく仕事は、高野にとって新鮮だった。
無機質で粗雑な工事現場に植栽を施工するだけで、一気に雰囲気が柔らかくなるのが嬉しかった。
枝ゴミの処理に年間3億円の税金
高野は、現場が増えるたびに造園工事の施工管理という仕事にやりがいを感じていた。
季節が巡るたび、自分が植えた木を思い出しては、休みの日に木がどのように成長しているかを確認しにいくのが楽しみだった。
その一方で、高野は造園工事が抱える、ある行政課題に頭を悩ませていた。
東京都では、ある一定規模以上の新しい建築物を建てる際には、必ず決められた面積を緑地化することを定めた『東京における自然の保護と回復に関する条例』が制定されている。つまり、都市発展に比例して植物が増えていくことを意味している。
しかし、緑を増やせば増やすほど、枝ゴミが増え、処理のための費用が掛かるという逃れられない現実があった。
街路樹は夏と冬の年二回、危ない枝や無駄な枝を切って風通しを良くする必要がある。この剪定によって生じた枝ゴミの処理には、多額の税金が使われている。
東京都23区から発生する枝ゴミは、年間約21,000t。東京都の一般ごみ処理費用は13.5円/kg。
つまり、年間約3億円もの税金が枝ゴミの処理費用に使われている計算だ。
枝ゴミの処理費用が街路樹整備に掛ける予算を圧迫し、効率重視で画一的な街路樹管理となっている現状にも、造園施工管理技士として不満を感じていた。
「人々の豊かな生活のために、もっと植物を街に増やしたい。でも、増やせば増やすほど枝ゴミが増えて、処理に税金が掛かる」
そんな矛盾に苛まれながら迎えた社会人3年目。高野は、この問題を解決し得る「木質バイオマス」の部署に異動が決まり、現場を離れることになった。
ホントに多工種で金額の割に管理頻度が多くて困る。
縁石とか多少の形状の違いくらい管理が少なくて済むように発注者も考えてほしい。
仕事の手間より書類の手間の方が掛かる。
施工ばかり書いてあるが、管理に関しては今後、重機が入らない狭い所での
伐採、枝落とし作業が出来る職人がいなくなって来ると思う。
ロープワーク、経験、根性が無いと出来ない。
若い子はやらないと思う。
安くこき使うから、成り手がいない
ざまみろ
造園業の一人親方です。私の感覚では公共の仕事は単調で面白く無いのでやらない。この記事を書いた人は造園業を理解してない。造園業でも土木寄りの会社、そうで無い会社があり、土木寄りの会社は従業員を維持する為に金額の大きい仕事を取っているに過ぎない。公園の指定管理なんでまさにそう。庭師は自分が納得出来る作品を、工夫して悩んで作る事に仕事のやりがいを感じている。剪定だって、去年ここを切ったらこう伸びた。じゃあここを切ってこっちに伸ばそう。とか、毎年、木を観察しながら作業する楽しみがあります。個人の金持ち相手に作業した方がはるかに儲かるしね。最後に。上の人がざまあみろと言っていますが、しごきに耐えられなかった方でしょうか、、、。哀れです