「建機教習所の全国展開」を目論む異端児
19歳、パンチパーマだった青年が立ち上げた小さな建設会社が今、前例のないビジネスモデルに挑戦している。わずか1年で投資回収に成功し、粗利率は80%と驚異的だ。
富士山を望む神奈川県大井町に本社を構える本陣水越株式会社(水越雄一社長)は、土木工事が主力だったが、7年前、大型案件を受注目前で逃した。
その理由は、社内に「ローラー(締固め用)特別教育」という資格を持っている者が一人もおらず、大手の建機教習所での講習も受け損ねたためだった。
そこで水越氏は 「自分で教習所をやれば、いつでも講習を受けられる」 と“バカ正直”に考え、コネもノウハウも何一つない状態から自力で建機の教習所「湘南トレーニングセンター」を開設。本業の土木工事と並行しながら受講者を集め、収益化に成功した。
さらに建機教習所のFC(フランチャイズ)展開にも踏み切り、建機教習所の開業を支援する「全国建設教習トレーニングセンター」(運営会社・株式会社JTC)を立ち上げた。
「教習所業界は既得権益の塊。誰も参入できない」
そう語る水越氏が、いかにして教習所を開設するに至ったのか。そして、中小建設会社による教習所運営というビジネスモデルは、工事の繁閑差が激しい建設業界において、どれほど大きなビジネスチャンスを中小建設会社にもたらすのだろうか。
「全国47都道府県に建設会社が運営する教習所をFC展開する」というビジョンを描く異端児、全国建設教習トレーニングセンター・代表の水越雄一氏に話を聞いた。
中小建設会社の可能性を拡げる「新しいビジネスモデル」
――最近、中小の建設会社の経営状況はいかがですか?
水越雄一 多くの建設会社が先行きに不安を感じています。消費税の増税を目前に、オリンピック特需と公共工事が減って、機械が遊びはじめる。すると雇用が維持できず、経営も危うくなる。そうした負のスパイラルは、中小の建設会社が抱える共通の悩みだと思います。
かといって、何千万円もする建機を買って大きな工事を受注しようとしたり、建設の分野から完全に離れて新たな事業を始めたりすることは、どちらも大きなコストが掛かるし、リスクも極めて高いです。
地方だと、会長の一存で飲食店を始める建設会社も多いですが、うまくいっているところはあんまりないですよね(笑)。
――中小の建設会社は、経営難に陥る前に、どうすべきでしょう?
水越 そこで私が提案したいのが、教習所ビジネスなんです。建設会社にとって、参入のリスクが極めて小さく、安定した収益が期待できます。建設会社には建機もあるし、専門知識を持った社員もいて、必要なリソースは全部揃っています。
教習所ビジネスは、中小の建設会社が持つリソースを最大限に活かした、新しいビジネスモデルです。建設会社の可能性を一緒に拡げていけると確信しています。
――教習所ビジネスをスタートした前後で、経営はどう変わりましたか?
水越 うちの本業は土木ですが、閑散期に遊んでいた建機と人員を有効活用して、高い収益を上げられるようになっています。
凄い発想、行動力。うちの会社もやれそう。副業時代にも合っていますね。
社長も気になる。パンチパーマって。
パンチパーマ?
目の付けどころがすごい
ウチでもやってほしい。講師やってみたい
すごい行動力
うちもできそうじゃん。社長に行ってみます。ヒントをありがとうございます。
やっぱ、この業界を変えるのは若手ですねw
ヘルメットのかぶり方・・・