決定的な転機 建設コンサルタントの理不尽は変えるべき
32歳、四国に勤務して4年目(入社8年目)を迎えると、伊藤さんは会社の援助を受けて、高知工科大学の社会人コースに入学する。これが決定的な転機となった。
それまで他社の技術者との接点はなかったが、大学では建設コンサルタントだけでなく、大手ゼネコン、国交省、地場ゼネコンの2世など土木関係者が集まり、彼らと土木議論を交わすことになった。東大の教授や日銀支社長、政治家なども登壇し、これからの土木のあり方や、海外から見た日本の土木業界の課題について講義を受けた。
伊藤さんは、はじめて「外」を知ることになる。
「現状を変えようとしている人たちの意見に触れて、視座が高くなっていくのを感じた。たとえば建設コンサルの実務でも、日常的に発注者の理不尽さを感じていたが、それが当然と思っていた。しかし外の世界を知ってから、それは当然ではなく、変えるべきなのだと気づいた」。
金曜日の夜に仕事を依頼され、月曜日までに提出してと言われたり、帰宅しようとしたら電話が来て、明日までに出せと命令されたり。そんなのは序の口で、承認を得た報告書まで作ったのに、完成後に担当者の上長が出てきて、ダメ出しを食らうこともあった。
しかし、海外ではゼネコンの甲乙と同様、建設コンサルタントと発注者も対等だということを知って、日本のコンサルは変わらなければいけないと悟った。「それまでは自分の目先の業務だけしか見ていなかったが、大学の2年間で業界全体を俯瞰的に見ることの重大さを痛感した」。
オリエンタルコンサルタンツの本社に異動し、未熟さを知る
大学修了後、再び大阪へ異動となる。自分で仕事は取れるし、業務もできるようになったが、ずっと現場の仕事していて良いのかと自問自答し、悶々としていた。いつの間にか、業界全体や会社全体のために何かできないかと思うようになっていたからだ。
「会社の仕組みにも違和感があるし、建設コンサルタント業界の全体的な問題についても、現場にいると情報量が少ないから分からない」。そこで伊藤さんは「東京本社に行きたい」と社長に直談判した。
社長に訴え続けた末、「そこまで言うなら来い」と言われ、34歳で東京本社の経営企画部に配属となった。「社内でも初めてのルートだったし、技術畑から外れてしまうためキャリア的な不安もあった。それでも、自分はこのまま技術だけやっていていいのか、という問題意識のほうが強かった」と振り返る。
本社に異動した後は、社長と一緒に行動する機会が増えた。土木学会や国交省などの会合に頻繁に同行した。
「地方の技術屋時代は、国交省の課長レベルと話すのがせいぜいだったが、急に国交省トップの事務次官と会ったり、京大の藤井聡先生や元国土交通省技監の大石久和先生などといった土木業界の重鎮と話したりする機会にも恵まれた。彼らは日本全体の土木を考えていて、レベルが違った。話を聞いているだけで興奮し、自分が小さく見えた」。
会社についても、自分自身の未熟さを思い知らされた。本社の経営側の思いやデータを知ることで「自分は会社のことを何も知らないで、ただ文句ばかり言っていた」と反省した。
社長からは「もっと高い視座で見ろ!常にアンテナ張っておきなさい」と言われ続け、本社で刺激を受けるうちに「会社のことも、建設コンサルタント業界のことも、自分事として考えるようになっていくのを実感した」。
マジで共感。自分たちの会社を実際に変え始めているというのが実に凄いと思いました。簡単そうで難しい。私も某学会に所属していますが熱意、行動力が違いますね。本当に業界全体の雰囲気を変えていってほしいです。
共感いただきありがとうございます!
会社から個へとパワーシフトしている今だからこそ、個が集合体となれば会社も変えていけるはずですね!リアルにそう実感しております!!
コンサルじゃなくても若手の会は参加できるのでしょうか?
若手の会は建コン企業限定だけど、別途無理オンラインサロンの建コンアップデート研究所を立ち上げています。
ぜひ、申し込みください!!
逆に考えると、この方が立ち上がらなかったら建コン業界はずっと何も変わらないままだったのかもしれないんですね。
業界は違いますが、同じ若手として頑張ってほしいです。
タイミングがよかったのです。
会社から個へパワーシフトしている中、業界も会社も無視できないんです。
これからもっと加速するはずです!!
チャらそうに見えてめちゃくちゃ頭いいタイプの人だな
チャラそうですよねー笑笑。
今の会社で服装自由化したからですよ!
頭いいというか、一歩踏み出すことにこだわってるだけですよー!!
魅力しか伝えちゃダメみたいな暗黙の圧力
↑
凄く分かります。
どことは言いませんけど、きれいごとばかりですよね。
ぜひ上っ面の人たちの鼻っぱしをひんまげてやってください。
活動に注視していきたいと思います。
ありがとうございます!
いくら闇を隠そうと思ってもムダですよね。というか、光だけの世界なんてなくて闇があるから光が映えるはず。
光と闇のリアルを感じ取ってもらうことこそが共感を呼ぶのだと信じています!!
出過ぎだ杭、出過ぎたら斬られるのよね〰️笑笑
だよねー笑
私もどこかで斬られるかもです笑笑
大体のそうゆう人は現場内の事なんて知らずに口達者が多いけど分かってんの??って言いたい。
わからんだろーけどね笑
一人で何かを成せるわけはなく、同じ熱量持った仲間と一緒にアクションしてますー!!
口だけの無能がでしゃばる業界、建設コンサルwww。
リクナビに表彰されたら批判が減ったは笑った
手のひら返した人も多そう
対外的に評価されることはインパクトありますね!特に閉鎖的な業界ではその効果は大きい。
まさにブランディング効果です!!
日建連をどうにかしてほしい。業界団体もおかしい。大手中心主義はやめてほしい。大手を支えているのは誰なのか現実を知ってほしい。この業界に長くいるほどおかしい事に慣れていく。他業種へ転職するしかない。どうにかしたい。問題はどこにあるのか。
ゼネコン若手より、建コン若手の方が現状に危機感を持ってますね。やはり業界規模、業界体力が圧倒的に違いますから、余力があるんだと。あと、ゼネコンは業績良いから今のままで生き延びられると思っている人が多いのではないですかね?たぶん。でも、業界、会社が変わらないと嘆いても時間がもったいないだけなのでいかに自分をアップデートするかを考えた方が得策の気がします!!
業界団体がおかしいと思うなら、新しい業界団体を作ってもいいかもしれませんね。
結局規模の大きい団体が少ないから、競争にならなくておかしくても変わらないと言う。
複数団体が切磋琢磨するのが理想的な状態かなと。
自分の会社のビックデーターを活用している点に強く共感いたしました。私は震災で建築・プラントから土木施工管理に転職しました。転職して土木は無理・無駄・ムラがほかの多業種に比べて多いような気がします。
クリティカルシンキングとは無縁ですし、何よりも日本人の生命・財産守る仕事ですから。もっと現場出て工事報告書ぐらい当日に出来ない人間が多いような気がします。
もっとかき回してほしいですね応援しとる
古臭い業界こそスクラップアンドビルドすべき
個人的な思いは、これまでのものを大切にしつつ最新のものに更新する=アップデートしたい。
大石久和先生が提唱されている国土学の思想に立脚しております!!
昨今の建設コンサルタント業界が変わりつつあるのは感じていますが、業界外から来た身としては、地方ほど業界の習わしが残っているようにも感じますし、社外の人(発注者以外)と会う機会が少なく、社内ルールに囚われている若手も多いように感じます。
そうした現状を打破できるよう頑張っていきましょう!
今は気になることは、外国人技術者と海外における建設コンサルタント業です。
中国地方の30代技術者
>上司は放任主義だったので、新人なのに一人で役人との打ち合わせに行かされ
生意気なので放置されたんでしょう
邪魔されて潰されないだけラッキーだったですね ^ ^