僻地転勤を誇りに思う
――転勤は大変ではなかったですか。
岡村 私の場合、2〜3年で職場が変わるので、楽しかったですよ。現場が変わるたびに現場近くに建設した現場寮に住んでいましたけど、全然不便を感じませんでした。平日は仕事に集中して、休みは家族と一緒に過ごすという生活は、メリハリもあって自分に合ってましたね。
転勤が大変だというのは、考え方の問題だと思いますよ。子どもが小さければ家族一緒に異動すればいいし、子どもがある程度大きくなって単身赴任になっても、これだけ交通インフラが整備されていますから、頻繁に帰宅もできます。転勤がイヤだという人がいますが、逆に日本全国いろいろなところに行けていいじゃないですか(笑)。
確かに、山岳トンネルなどの工事を担当する場合は、交通の便が悪いところが多いのも事実ですけどね。同僚から聞いた話ですが、彼が奥さんに「トンネル工事のため僻地ばかり行って、すまんな」と言ったときに、奥さんに「あなたが僻地に行くのは、その地域の人々の生活を便利にするためにトンネルをつくりに行くんでしょ。私はあなたを誇りに思っています」と言われて、涙が出たそうです。
私もまさにその通りだなと思いました。この仕事に誇りを持ってもらいたい。

奥村組本社
――奥村組は広報にも力を入れていますね。
岡村 きっかけは大阪国際女子マラソンの協賛で、これを機会にCMを制作することになりました。建設業の社会貢献などが世間に知られておらず、今、建設業界全体の元気がないということで、奥村組として「建設業をもっと世の中に知ってもらおう。建設業を理解してもらおう」というCMを始めました。
広報活動を通して、周りの反響もかなりありましたし、社員も元気になるという効果もありました。
トンネルの掘る方向を間違えて、数十m掘り直し
――岡村さんにとって、土木のやりがいとは?
岡村 ありきたりですけど、初めて大きな感動をしたのは、最初の現場で掘り進んだトンネルが予定した通りに隣工区に到達し、貫通して明かりが見えたときですね。正確な数値は覚えていませんが、計画との誤差は2〜3cmだったと思います。ちゃんと掘れていてホッとしたことを覚えています。そういう瞬間が魅力であり、やりがいを感じます。
また、日々の細かいことで言えば、自分が計画した工程通りに工事が進んでいるとか、自分が準備した材料を使って思った通りのものができていることにも、やりがいを感じますけどね。
ただし、自分が言い間違えたりとか、失敗したりすると、つくったものを取り壊さなければいけなくもなります。実際に経験したのですが、トンネルの掘る方向を間違えたことがあって、数十m掘り直したことがあります。あの時は多くの人にご迷惑をかけてしまった。「二度と間違わないようにしよう」と心に誓いましたね。
土木工事の魅力は、自分の目の前でものができていくことです。平面図や断面図しかないところから、立体的なものをイメージして、施工を進めるわけです。みなさんと協力をしながらやっていって、最終的にイメージ通りのものができたときの喜びは格別ですね。
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二重生活を考慮してないから転勤が嫌だ、ということをもっと認識すべき。
ほとんどのゼネコンでまだまだ配慮が足りない。
職業柄仕方ないけど、僻地転勤を誇りに思える人ってごくごく少数でしょう。
給与と休日と帰省の手当が十分にでる仕事だといいんですが、ほとんどの現場はどれも満たせない現状が解決された上での美談ならいいんだけど。
給与に飛行機代と新幹線代見込んだ分割り増して控除受けられるような社会になってから偉そうに語れや。20代で結婚しようとしても大して給与高くねーんだよ。たとえスーゼネでも………..
誇りなんて美辞麗句で片付けようとするなよ。精神論を語り出すと時点で終わってることに気づいて欲しい。昔の自分は間違っていなかった正しかったっていってる老人レベル。
家族や友達と一緒に過ごせない仕事が誇りある仕事とは言ってはいけない。
楽しさは最大だが、幸福度は最底辺の仕事だと真実を言うべき