「貼るだけ」のさび止めテープ
ガードレール支柱や配電盤キュービクルなどの金属構造物のさび対策・補修は、防さび塗装やスプレーを使用した方法が一般的だ。
しかし、これらの方法は養生や重ね塗りなど作業工程が多く、インフラの老朽化が進み補修作業が増加する中で、人手不足の現場の負担になっていた。
こうした課題を解決するため、スリーエム ジャパン株式会社(3M)は、貼り付けるだけで金属構造物のさび対策・補修を可能にする「3M さび止めテープ 4410」を発表した。
施工時間を36時間から30分に短縮
このさび止めテープは、浸水を防ぐ独立発泡構造を基材に採用することで、高い防水性を実現している。テープを貼り付けるなので、一般的な防さび塗装によるさび対策・補修に比べ作業時間を100分の1に短縮できるという。
実証実験では、従来の塗装による補修は養生や乾燥を含め、施工に36時間かかっていたが、さび止めテープを使用したところ施工時間が30分にまで短縮した。
また、一般的に防錆塗装は2~3年毎に塗り直しが必要となるが、独自に開発した高耐久性特殊フィルムが高い耐候性と耐久性を発揮し、防さび塗装以上の錆さび止め効果があるという。
塗装のように塗りムラが発生しないため、作業者の熟練度で仕上がりのばらつきも出ず、経験者でなくても簡単に作業できる。
基材の柔軟性が高く、凹凸面にも簡単に施工が可能なため、ガードレールなどの鋼管柱の地際部や配電盤などの鋼製構造物、太陽光パネルの架台や地際部などへのさび対策・補修で活用が期待される。