なんで怒られながら、仕事をしなきゃいけないんだろう
――印象に残っている現場はありますか?
下河さん 最初に入ったトンネルの現場ですね。入社したときに、会社から「どんな現場に行きたいか?」と聞かれたので、「トンネル以外の現場に行きたい」と答えました。ところが、当時受注できた現場がトンネルしかなかったので、トンネルの現場に赴任せざるを得なかったわけです(笑)。
実際に現場に入ってみると、トンネルの世界は普通の世界とは明らかに違っていました。ちょっと前まで学生だった身からすると、いきなり昔の世界に入り込んでしまった、そんな印象でしたね。たとえば、同僚の社員にはピリついている人が多かったですし、作業員さんにキツい口調で言う方もいました。「なんでこんなに怒られながら、仕事をしなきゃいけないんだろう」と不思議でなりませんでした(笑)。
――けっこう大変な環境だったんですね(笑)。
加藤さん トンネル現場は、昔から個性が強い人が多いんですよ。他の現場に比べて、なんか濃いんですよね。最初はちょっとキツいかもしれません。
下河さん 当時は拘束時間もメチャクチャ長かったです。朝6時半に朝礼をやって、夕礼が19時ぐらいでした。そこから内業をしなければならなかったので、1日の拘束時間が長い時期がありました。
――トンネル以外の現場に行きたかったのは、そういう実情をある程度知っていたからですか?
下河さん いえ、単純に山奥に行きたくなかったからです(笑)。
――なるほど(笑)。最初のトンネル現場は長かったんですか?
下河さん 2年ぐらいいました。
自分がやられたことは、若い社員には絶対にしない
――今は現場代理人としてトンネルの現場にいるわけですが、若い社員にはどのように接していますか?
下河さん 私は自分のことをまだまだ若い社員のつもりでいるので(笑)、後輩の社員に対しては、ほぼ同期だと思って接しています。私は今33才ですが、プラスマイナス5才は同期だと考えているので(笑)、20才台前半の社員もいますが、ふだんから相当フランクに話しています。
――過去の経験を活かして、そう振る舞っているわけですね。
下河さん そうですね。同じことをしちゃダメだなと。負の連鎖は止めるべきだという思いがあるからです。私がここで同じことをしたら、若い社員も同じことをするかもしれませんから、絶対にしないと心に決めています。
四国支店は「全員知り合い」みたいな職場
――下河さんにとって、戸田建設の魅力はなんですか?
下河さん 戸田建設しか知らないので、なんとも言えません。最初の1、2年目は「いつでも辞めてやる」と思っていましたけど、なんとか仕事を続けられているという感じです。私はずっと四国支店勤務なのですが、支店の規模が大きくなく社員も少ないので、全員知り合いみたいな職場になっています。
たとえば、支店の偉い人にも直接電話できたりします。そういう雰囲気はなにかとやりやすいなと感じています。だから仕事を辞めずに済んでいるのかなと思っています。現在の私の希望としては、子どもがまだ小さいので、四国支店を離れたくないです(笑)。
加藤さん 戸田建設の場合、「支店が違うと会社が違う」ぐらい違いがあるんですよ。四国支店の個性だと思います。
――加藤さん、下河さんに対してなにを期待しますか?
加藤さん 私が彼と同じ年代のころは、彼ほど仕事をしていなかったように思います。そういう点では優秀だと思っていますし、期待もしています。
下河さん ご期待に添えるよう頑張ります(笑)。
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