設計事務所での失敗。現場を知るため施工管理にも挑戦
施工:設計事務所の雰囲気は?
金山:業務量がとても多くて大変でしたが、社員同士の距離がとても近くて楽しい職場でした。厳しいながらも和気あいあいとした雰囲気があって、とても過ごしやすかったです。
施工:設計事務所での失敗は?
金山:失敗ばかりで、怒られたことは数知れず(笑)。ある鉄道トンネルではトンネルの構造計算で苦労し、客先から怒られながら仕事を進めていたことがとても記憶に残ってます。
施工:設計事務所の次に、なぜ派遣会社へ転職?やっぱ失敗しすぎ?(笑)
金山:いや、一度、現場を見てみたくなったからですね。10年近く設計をしてきて、現場を知らないままやっていくのはどうなんだろうかと真剣に考えました。そこで今度は施工管理補助、AutoCADオペレーター、という形で現場で働くようになりました。また、設計事務所での仕事がハードだったのと私自身のハートの弱さからか、体調がおかしくなってしまって、派遣で働きながら回復しようという背景もありました。
施工:偉いですね。で、そこでの失敗談は?(笑)
金山:ボックスカルバートを構築する某私鉄の連続立体交差工事の現場で、数量計算を間違ってしまったことですね。コンクリートのボリュームを拾っているとき、ケタを1つ間違ってしまい、金額に影響しそうになったことがありました。周りの現場職員さんたちに助けてもらって、どうにか事なきを得ましたが、最悪損害が出てしまうような大失敗でした。
施工:今までで一番怒られた?
金山:いいえ。そういえば技術者から怒られたことはないですね。一番怒られたのは、ある夜勤の現場で、準備ができてなかったときですね。職長に「ちゃんとやれ!」と怒鳴られました。私は夜勤担当ではなく、担当者が来るまでのつなぎでしたが、私の段取り不足でした。
施工:ケンカの経験とかは?
金山:ケンカはしたことないです。
施工:怒られても、建設業を辞めようとは思わなかった?
金山:ないですね。細々とした悩みはありましたが、そこまで嫌と感じませんでした。
施工:最近の若者はすぐ建設業から転職するそうだけど?
金山:建設業で働くことが楽しいと思えないのでは?現場の仕事はきついことも多いのは確かですが、ある程度続けると、楽しさがどんどん大きくなってきます。建設業がネガティブなイメージで報道されたり、マイナスなことばかりクローズアップされたりしていることの影響も大きい気がします。