スラブ段差がフラットになった!
次は上階の躯体コンクリート打設時の話です。
コンクリート打設の型枠大工さんの合番の人数は大抵1~2人程度です。さらに、打設階にいる型枠の「たたき」を行う人たちもそんなに多くはなく、大抵は打設している箇所に張りついて作業しているので、必然的に「目の届かない死角になるエリア」が発生します。その「死角」でトラブルが起こりました。
あるマンション現場のコンクリート打設で、その日に打設する工区は吹き抜けの梁など、少し複雑な建物形状の工区でした。下回りにいる作業員さんは建物の内外部を忙しく動き回っていました。
それから、しばらく経って私がスラブ上から打設状況を確認していると、なかなかコンクリートが上に上がってこなかったのです。「おかしいな」と少し感じながらも状況を見守っていたその時でした。
「ピピピー!」と下の階から笛の音が聞こえたのです。笛の音でコンクリート打設は一時中断。慌てて下の階へ行くと、みんなが1ヶ所へ集まっていました。そこで見た光景には驚きました。
あったはずのユニットバスのスラブ段差が、フラットになっていたのです。つまり、かなりの量のコンクリートが、型枠の隙間から吹き出していたわけです。しかも、吹き出した場所が打設場所から5mくらい離れていて、みんながいた場所の反対側の壁から吹き出していたので発見が遅れました。
それから、作業に支障のない人たちを集めて、吹き出してしまったコンクリートの搬出作業が始まりました。土のう袋に少しずつスコップで手分けをして詰めていきます。吹き出る汗とは裏腹に詰めても詰めても減らないコンクリート。途方に暮れながらもコンクリートが硬化してしまったら最後なので、フラフラになりながらも土のう袋にせっせと詰めていきました。
そして、コンクリートが詰め終わりそうになったとき、ふとあることに気がついたのでした。「この土のう袋たちをどうやって下ろすのか?」ということです。100袋以上はあったであろうコンクリート入りの土のう袋をロングスパンエレベーターで降ろす元気は、私も含めてみんなにも残ってませんでした。
その時、先輩が「鳶さんにステージを盛り替えてもらってクレーンで降ろそう」と言ってくれたので、近くに設置されたステージからワイヤーモッコに土のう袋を載せて降ろすことが出来ました。何とか水平移動だけで済みましたが、本当にヘトヘトになりました。
クソつまんない
これってドカタが書いたの?監督が書いたの?
ど素人だね(笑)