建設業はインターシップでもっと情報発信を
実際、制度を利用させないように仕向けている会社もあると聞く。直に本人に言わなくても、間接的に心理的な圧迫感を与えて、制度を利用しないように本人を動かしている企業もあると聞く。
こちらの記事にも、その一端が紹介されている。
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私も建設業界にいる人間だが、建設業界はその影を隠して情報発信をしているように見えるのだ。それを払しょくするために、インターシップを活用するのも一つの手だ。多くの会社では2週間ほどの期間が多いようだが、もっと長期間やってみるのもいいと思う。
たとえば、学部4年の10月~2月の間、5か月ほどをインターンシップにあてて、企業で実務体験させる大学もある。これだけの期間を会社で過ごせば、いやがおうにもポジティブな面やネガティブな面が見えてくるものである。しかも業界が繁忙期の時期にやるインターンシップなので、業界にとってもっともキツイ・厳しい期間を過ごしてもらうことで、実情をありのままに知ることができるのだ。
聞くところによると、この5か月間で社内の様子や仕事の進め方が見えてきて、インターンシップでお世話になった会社に就職する人も結構いるようである。これはインターンシップがもたらす情報発信の効果の一つと言えるのではないか。
もっとも、「この忙しいときに学生の面倒なんて見られるか!ボケ!」なんて人もいるかもしれないが、それは自分で自分の首を絞めるだけである。そんなこと言っておきながら「若い人が来てくれない。まったく今どきの若いやつは」と言っているのだ。
インターシップは素晴らしい情報発信の手段である。人材採用に苦戦している企業は、インターンシップを活用して情報発信をしてみるのも一つの手だと思う。ブログとかホームぺージで発信することも大切だが、現場をライブで見せることも立派な情報発信だ。
事故が起きたってトラブルが起きたって隠さず見せてやればいい。そこでちゃんと対応していることを見せればいいのだから。
建設業界の情報発信の質が、もっともっと向上していってくれることを願ってやまない。