インプラント堤防とは、株式会社技研製作所によって開発された河川海岸工における強靭な堤防のことで、原理的には、鋼矢板/鋼管杭を海岸/河川に連続設置/圧入することで、地震動/津波の外力/作用に対して堤体天端の沈下抑制や堤防自体で高い防災機能を維持するものであり、人的被害/経済損失を最小化することに寄与するものである。尚、インプラント堤防の杭頭部にセンサを搭載することで、被災情報の把握が可能とされ、杭自体は油圧による静荷重で貫入するものとされる。ちなみに、インプラント堤防は狭隘地/傾斜地/水上などの厳しい条件下でも桟橋/迂回道路などの仮設が不要とされ、堤体天端を輸送道路/排水作業基地として活用することで、被災後の早期復旧にも有効とされている。