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舗装工事は芸術品。タケムラ創建が目指す「究極の地域建設業」とは?

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公開日:2017.10.06
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「発注者が何を求めているか」をつかむことが技術者の能力

施工 あるべき技術者像は?

竹村 「発注者が何を求めているか」をいち早くつかむことができる技術者です。安さなのか、品質なのか、あるいは工期なのか。そこをつかまないと、技術力の「技」の字が出る前に、その仕事はなくなってしまいます。受注した後も、常に気を配っていないと、役所の場合は、良い点数がもらえません。良い技術者は、民間のお客さんが離さないですよ。

建設会社が100社あったら、90社ぐらいは、ほぼ同じものをつくると思いますが、発注者の意図をつかめるのは、90社のうち1割程度の会社だと思います。その1割が役所の評価で80点以上取る会社だと考えています。

施工 発注通りのモノをつくるのは大前提だと?

竹村 大前提ですね。モノをつくるだけではダメです。例えば、役所は、モノ以外にも、とにかくきちんとした書類を欲しがります。ちょっとしたやりとりでも、文書で出す必要があります。役所の人は、設計通りのモノができて、苦情がなく、文書がそろっていれば、喜びます。民間の人は、とにかく「お金」です。企業の場合は、予算内に収めることです。その辺のニーズをつかむこと、落としどころを探ることが、技術者に必要な能力だと考えています。

良いモノをつくれても、発注者との関係をムゲにしている技術者は、残念です。「良いモノをつくった」ことに対する発注者の評価なんてものは、すぐひっくり返りますから。

油流出で出入り禁止に。それも刺激的で楽しい

施工 発注者との関係上での失敗は?

竹村 昨年、東芝さんの工場での電気工事を受注したときです。雨が降る中、工場の敷地内で作業をしていたところ、作業車に積んでいた舗装工事用の機材に付いた油が、地面に流れ落ちたんです。ちょっと路面が虹色になった程度でしたが、それで一発アウトになったことです。油の処理をして、仕事は打ち切り。それから出入り禁止です。その連絡を受けたときは、ショックでした。涙が出そうになりました。ただ、そういうのも刺激的で、私は楽しいですけどね(笑)。あっても良いと思います。

施工 刺激ジャンキーですか?

竹村 そうですね。やっぱり仕事は、命がかかってないと、楽しくないですよ(笑)。

施工 ホリエモンみたいですね。

竹村 ・・・(笑)。

施工 自分が楽しいと思うことを社員と共有したい、という気持ちがあるわけですか?

竹村 ありますね。私は、自分がやった現場で泣けます。2回ぐらい泣きました。嬉しすぎて(笑)。自分の達成感ではなく、チームで完成させたという嬉しさです。さっき言った西富田線の現場では、朝方、一人泣きしていました(笑)。うちは「光る道路」という技術を持っているのですが、初めて、リゾートトラストさんの福島にある結婚式場に設置したときも、泣きました。ずっと研究してきて、やっとモノになったということで、泣きました(笑)。

施工 トップ営業はしているんですか?

竹村 していません。経営だけです。私が営業をしてしまうと、仕事が全部トップダウンになってしまって、安かろうが高かろうが、「お前たち、やれ」と押し付けることになるからです。売上げが下がっても、そういうことはしないことにしています。

施工 売上げの目標は?

竹村 今の売上げが10億円なので、20億円を目指したいですね。

施工 それに向けて技術者を増員していく?

竹村 これからは女性を多用します。今は3名ですが、10名ぐらい採用したいと考えています。

施工 なぜ女性を?

竹村 女性の方が真面目で、よく働くからです。

「NOがない会社」が究極の地域建設業の姿だ

施工 経営者の仕事は、会社と人を育てていくこと?

竹村 経営者が好きな事業をやらないことが、経営を失敗しないコツです。経営者が好きな事業をやると、失敗します。それができる社員を見つけたときにやればいいですが、経営者があれもこれもやると、絶対に会社を潰します。だから、能力のある社員を育てていくことは大事です。楽しいですよ、人を育てていくのは。

施工 今後、どのような会社を目指しますか?

竹村 お客様の注文に対して「NOがない会社」でありたいです。「毛虫も捕ります」「犬の散歩も行きます」というのが、究極の地域建設業の姿だと思っています。建設業は、つまるところ、人付き合いですから。大きな仕事で、体力的にうちの会社ではムリな仕事でも、NOとは言いません。そういう仕事は、能力のあるCCAの会社などを紹介します。私はCCAのメンバーは家族だと思っているので、ノーマージンで出します。「行けー」という感じです(笑)。

 


 

竹村代表は36歳。建設会社のトップとしては、比較的若い世代です。地域の建設業のトップは、妖怪のような老人が支配しているイメージがありますが、竹村代表のような、若くて、エネルギッシュで、刺激ジャンキーな(?)トップが各地で増えれば、停滞気味の業界も活性化するのではないかと思われます。

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